赤いディケール | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

サーフボードを収集して行くと色々な事に気付かされる。
ボードの鏡面から放たれる光沢は輝かしいばかりでは無く、美しさを表現している様に見えたり、太さや色の深さが異なるストリンガーもサーフボードをより神秘的に魅せてくれたりする要因だったりと・・・
サーフボードが単なる水遊びの道具ではなく、芸術品なのではないか?と暫し思う事がある。



そんな、美しさを放つサーフボードの中でも一際オーラを漂わせているのがディケールだったりする。




そもそも、サーフボードにディケールが付いたのはいつだったのだろうか?
諸説が多くあり過ぎて断定は出来かねないが、ボブシモンズがマリブで活躍していた頃は、まだ無かったようである。



そう・・・
そうなって来ると察しが付く人もいるだろうが、ベルジー説が有力だと言われている。
ベルジーは、「シェイプの父」と称されているだけでなく、サーフシーンに様々な風を汲み込んだ人物であった様だ。
例えば、それはサーファー達のスポンスだったり、自身のブランドの広告展開だったり、それまでのサーフ文化に無かった新しい風を採り込んで行ったと言われている。



バルサの時代には既にディケールは存在していたのだが、ベルジーのディケールで面白い物を以前見付けた事がある。
ユーズドサーフに展示されていたベルジーのボードには、ディケール代わりにショップカードがラミネートされていたのだ。
壁の高い位置に吊り下げられていた為、詳細なディティールは確認出来なかったが、店主の巽さん曰く、1950年代のボードだと言う事だ。



ベルジーのディケールには様々なデザインが存在するのだが、我々に慣れ親しんだディケールと言えばやはりこれではなかろうか?

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赤をアクセントとしたインパクトのあるデザインである。
ベルジー&ジェイコブスの影響を受けたのか?後に登場する多くのサーフボードメーカーはこの色合いを採用している。
代表的な所で言うと・・・

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デューイ・ウェーバー、ジェイコブス、イエーター、毛色は違うがランスカーソン、そして、若手?だとタイラー等もこの色合いを採用している。



ベルジーもジェイコブスも知る筈もない子供頃、映画「ビッグウェンズデー」で初めて観たこのディケールがそれらの影響を多分に受けていたかと思うと不思議な気持ちになって来る。

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冒頭の話に戻るが、収集したたくさんのボードを眺めていると俺の場合、一番魅了され、様々な気付かされるのがディーケールだったりする。
売れているメーカーにあやかって同じ様なカラーリングにしたのか?
それとも、系譜を尊重しての事なのか?
はたまた、相反する意味を含んでの事なのか?
俺のサーフボードのコレクションに拍車が付いたのは、きっと、こんな馬鹿げた事に目を向けてしまったからかも知れない。



Keep Surfing!