その線はどこまでも深く長く続くよ | ツノダ姉妹 女の人生フルコース

その線はどこまでも深く長く続くよ

メリー・クリスマス!よい子にサンタはやってきたかな?

悲喜こもごも、人生いろいろすぎて今年も、いよいよ最終コーナーを過ぎ、残り僅かです。大抵のことなら、忘れたくても憶えられない脳のお陰で、アッという間に些細なことから重要なことまで、すっきり忘れるのですが、さすがに今年は思い出が深すぎて、未だに走馬灯がフル回転中です。

けれど、大人の何倍速で成長し、脳内メモリも増大しているのが子供という生き物。ツノダ妹の息子も、過去なんぞは全く振り返らない、憶えていない、昨日のことは無かったことのように、毎朝、生まれ変わっております。

そして、布団でまどろみが最高に心地いい冬の朝、未就学児の中でも、昭和の少年顔に似合わずウィーン少年合唱団ばりのボーイソプラノがツノダ妹の耳元で囁きます。

「ママ、この線はなに?なんで、あるの?」

小さな指はグリグリと顔をある部分をなぞっております。

「ええ?線?なによ?どこのことかな?」

と、多忙だった先週の疲れがとれないために、やや寝起きが悪く、うつらうつらと聞き返すツノダ妹。

「これ、この線だよ(グリグリグリグリ)、ほらずっと、ここまで」

鼻の横から口元を過ぎてアゴまで、小さな指が線をグリグリとなぞります。

もう、お分かりですね、ええ、ええ、法令線ですよ!!!

そう、判った瞬間に、心地良い眠気は吹き飛んで、イキナリ沸点に達する不愉快さ&怒り。

「え?何?ママの顔に何か言いたいワケ?おばあさんみたいってコト?ええ?」

突然、飛び起きた母親が、鬼の形相であったことから、何かを察し取り繕う息子。

「いや、ボクには、そんな線がなかったから、何かなぁと思って…でも、ママはおばあさんじゃないよ!かわいいよ!」

いやいや、冷静になれば、もうシニア分類に近いのだから、怒られる筋合いは息子には全くない。しかし、朝から法令線をグリグリされて、笑顔でいられるほど、ココロの広い人間でもない。そんな母を許して欲しい。

別に美魔女を目指しているワケじゃない。でも、良いときけば、試したくなるぐらいの欲もある。今年の夏ごろから、やたら綺麗で可愛いママ友が使っていると聞き、皮膚科コスメにチェンジ。

 

自分の中では、小じわも改善されて肌もしっとり、乾燥も気にならない絶好調な冬を迎えたと思っていたのに…

先週の疲れがとれてないから…いや、何かに終われる悪い夢のせいかも…。

いやいや、おそらく、それは抗えない時の流れが刻んだ道。

胸を張って誇っていい、私だけのヒストリーライン!

こうなったら、もっと深く、もっと長く、刻んでやろうじゃないの!!

…な~んて、開き直れる強さもなく、慌しい夜にパックとマッサージを加えてしまう、そんな師走でした。