オスカー・マジキナのブラジル流フットサル戦術 | vehicles

オスカー・マジキナのブラジル流フットサル戦術

T H E M E
守備編1 相手チームが得点を狙い
パワープレーを仕掛けた時の守備

相手Gの動きをしっかりチェックしよう

 現在、世界のトップクラスのチーム(ブラ ジル、スペイン、イタリアなど)がパワープ レーを行なう場合、「カジンニャ(CASINHA: ポルトガル語で“小屋”、“小さな家”とい う意味。図1の1、2、3、4、5を線でむ すぶと家の形になるところから、このように いわれています)」と呼ばれる攻撃陣形を基 本形には採用しています。
 相手側ゴールキーパー(以下、G)がゲームメー カーとなって攻撃します。数的に見ますと、 攻撃側のフィールドプレーヤー(以下、FP) 5人に対して、守備側が直接マークにいける 人数は4人です。攻撃側にとって極めて有利 な状況です。ただし、おわかりのように攻撃 側のゴールはガラ空きなので、守備側にボー ルを奪われると、一挙に危機的状況を迎えて しまいます。
 ここでのテーマは、相手チームがカジンニ ャで攻撃を仕掛けてきた時の守備です。ワン ポイント・アドバイスでも説明していますが 、重要なのはゲームメーカーとなっているG の動きです。そのためにも、Gの動き、利き 足には細心の注意を払う必要があります。

図-1 〔図-1〕
 カジンニャの攻撃陣形では、相手G1がゲ ームメーカーとなって2、5と三角形を形作 りパス交換を繰り返します。パス交換を繰り 返すことで、前線へのパスコースとフリーに なる味方ができる機会を狙っています。
 味方の選手はその攻撃陣形をいち早く見抜 き、相手が前線へのパスコースとフリーにな る味方ができる機会を狙っていることを、サ イン(フットサルの試合では、味方同士のサ イン交換が重要な武器になります。あらかじ め攻撃陣形、守備陣形などのいくつかを、サ インによってすぐに構築できるようにしてお くといいでしょう)などで知らせ合うことが 必要です。
 また、これは特にだいじなことですが、ゲ ームメーカーとなっている相手G1の利き足 がどちらかを、できるだけ早く判断します。 理由は〔図-・〕で説明します。
 G1から2にパスが出た場合、2から5ま たは4にパスが出ないように、ADは5、Bは 4をしっかりマークします。G1から5にパ スが出た場合は、Pは2を、AEは3をしっか りマークします。


図-2 〔図-2〕
 G1から2にボールがわたったとします。 ADは5、Bは4をしっかりマークしているの で、2はG1にボールを戻さざるを得ません 。その時、PはG1との距離を詰めて、2が G1へパスを出すことを難しくさせます。
 この時にG1の利き足に対する判断が重要 になってきます。もしG1が左利きであった ならば、2からもらったボールを正確に、し かもAD、Bが奪取しにくいコースで5、4に パスを出すことができます。
 そのためにも、PはG1に厳しいプレッシ ャーをかけなければいけません。同時に、AD は左サイドにポジションを取って、5、4へ のパスコースを潰します。
 併せて、G1には左足でのロングシュート という、意外性のあるオプションを持ってい ます。パスコースと、左足でのロングシュー トが飛んでくるコースの両方が潰せるポジシ ョンを取らなければいけません。


図-3 〔図-3〕
 PはG1に厳しいプレッシャーをかけてい ます。この状態を逃れるために、G1はPか ら距離を取るためにポジションを下げること になります。
 この状態で、G1が2からパスを受けるこ とができたとします。状況的にはG1は2、 5から離れた位置にいます。そこからG1が 2、3、4、5にパスを通すには、結構距離 があります。特に3、4に関しては、3、4 がよほど良い位置にいない限り不可能でしょ う。この時、味方選手は少し前方に上がり積 極的にインターセプトを狙いにいきます。
 G1もインターセプトが怖いために、パス を出すことが難しくなります。極端にいいま すと、G1のオプションは苦し紛れの、3、 4がなだれ込むことをイメージした、ゴール 前へのロングパスです。
 この時点で、相手が構築したカジンニャは 崩壊したといえるでしょう

One Point Advice
相手がカジンニャを取り始めた時、味方選 手はG1の動きをしっかり見て、利き足が左 か右かを判断しましょう。そして、G1の利 き足に合わせた作戦を、サインによって素早 く取りましょう。
Gを除いて、味方4人で相手の5人に対し なければいけません。ここはゾーンディフェ ンスを採用しましょう。そして味方も、ゴー ルエリア内にいる“味方Gを中心としたカジ ンニャ”の陣形を取ります。

参考:wsdnet.com


(KING)