銀河鉄道の夜 銀河鉄道の夜
 
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登場人物の一人、 「ジョバンニ」と言えば、

天才モーツァルト作曲のオペラ。

「カンパネッラ」と言えばトマソ・カンパネッラ ( 哲学者 )

非常に深い意味が込められた作品。

 

活版所と言えば、賢治が当時、

出版のために通いつめて仕事をした場所。

牛乳と言えば日本の場合はアメリカと異なり、

当時の流通の不具合 ( 競合 / 縄張り争い )

 の関係で高価な品であり、

病弱な母の薬代わりと思われる。

また現在では払底 ( ふってい ) されているが、

「片親」だとか「漁師」に対する差別 / 偏見も書かれている。

主人公は「猫」であり、しかも「子供」、
つまり「社会的弱者」を暗喩している。

細部までは描写/説明されてはいないが、

本来、子供が耳にしたり体験してはならない事柄が、

主人公の子猫に降りかかっていただろう・・と推察される。

欠食児童の問題 ⇒ 高まる戦争の気配など、

the signs of a looming war...

当時の暗い世相を肌で知る者でないと、

なかなか深く理解し得ない作品と言えよう。

 

 

1 中古品(65 出品)

( 2017/ 07/ 14 現在 )

場面 / 人物設定で類似点が多い。