◆青空文庫◆


カインの末裔

有島武郎・著

を、ザッとだが、読んでみた。







おそらく、当時の人々でも、なかなか知る事が難しいような、
農家の小作の内情が、詳しく、書かれていると思う。


これは、私の勝手な想像だが、
作者は、複数の、性格も、作付面積も、育ててるモノも、
まったく異なる人々を、
一人の主人公の生活の中に、
ごった煮のように、反映させ過ぎてしまったのかも知れない。




それゆえ、やや破綻しがちな、違和感を感じる筋立てとなり、
収束点 ( オチ ) を見出せないような物語となってるかも知れない。


だが、一応、
読者の感情の上下をコントロールするような、
今風に言うなら、ドラマ仕立てに近い仕上がりに、なってると思う。







まあ、農家の人々は、
代々、農家である人が多く、
この作品の主人公のように、破滅型の性格で、
スリルを楽しむかのように、破綻するギリギリの線ばかり、歩くのが、
北海道の、平均的な、農民の姿では無いのである。



ただ、今の世でも、準備策も少なく、
もしくは、新技術、新品種に着手するのが早すぎ、
思わぬ不作に見舞われたり、
無理に無理を重ね過ぎたり、
ヤイヤイ、人の言われすぎたりして、
五年と、もたずに、離農する人が多いのも、また、事実である。