なんだか知らない間にも
爪は伸びててさ
君に会いたくてさよならを言った
冬の太陽は寒がり
左手に紫陽花のドライフラワーを

毛布にくるまって
ミルクをのむ仔猫の気持ち
蔓延するウイルスが消滅したら
繰り返される戦争がなくなったら
ドラッグが消えたら
差別や格差がなくなったら
お腹いっぱいで眠る気持ち

まだ半分残ってるよ
もう半分しか残ってないよ
最高な不幸と最低な幸福が手を振っている
もう半分しかないよ
まだ半分あるよ

半分こ、しよう

僕は夕焼けに消えていく足跡になる
ブランコは錆びて
空室の増えたアパートに
忘れられたままのビニール傘
伸びきった雑草みたいに自由になる

世界が終わるなら
好きなだけ砂糖を入れよう
寒くて痛いこと
酩酊した今日がとても美しいことを
すぐに忘れるから