変化し続ける組織 | ベンチャー企業の元役員のアメブロ

ベンチャー企業の元役員のアメブロ

渋谷のベンチャー企業の子会社2社の役員をしていました。

最近、経営コンサルタントや大手企業の幹部の方と話していて「変化し続ける組織」が何度か話にあがりました。

(会話の一コマ)

「最近、長く歴史のある会社で経営がうまく言っている企業どこか教えてもらえますか?」

「んー。。。」

「大きな組織で変化ができずに業績を転落させてしまっている企業はありますね。うまく行っている会社はしっかりと役割分担され、権限もそれぞれが有り、変化に耐えれる、変化をし続ける事ができる会社が業績が良くなっている印象ですね」

(会話の一コマ終了)

ふと経営がうまくいっている歴史の長い会社の例を聞こうとしたところ、そのような会話になった時の一コマです。

会話に登場する大手企業というのは戦後の日本を支えてきたような会社、その赤字の規模も何千億と想像すらできないくらいです。

今となっては大企業と言われる会社も、創業間もない頃はおそらく変化をし続けていたでしょうし、創業した頃のビジネスモデルと今とではまったく異なっているの方が多いと思います。

私の所属するサイバーエージェントグループはどちらかというと、変化をし続ける会社だと思います。

サイバーエージェントグループ及び、私の所属するCyberZもそうですが、「戦略転換」「体制変更」「業態変更」はかなりの頻度だと思いますし、数えきれないくらいの数だと思います。
(時に賛否両論ありますが)

私の周囲の会社の人に聞いてもこの企業規模でここまで変化の多い企業は希です。

変化をし続けることは非常に良いことだと思いますが、一つ間違えると求心力の梯子が外れてしまう状態を作ったり組織の衰退さえ起こりうると考えています。

私が以前所属していたCAテクノロジーでそのような体験したこともあります。
(衰退していませんが 笑)

経営者やリーダーであれば一度はそのような体験はあると思います。

当たり前ですが「変化」とは何かが変わることです。
変化の波に乗れない場合はきつくなり、変化の中に軸や価値観のような不変に近いものがしっかりないと長く続きませんし、優秀な社員や支援者が離れていってしまうことさえあります。

変化をしても求心力を持ち続けることが非常に難しく、それがとても大事だと考えています。

そのためには月並みですが組織としてのビジョンや目標が大事になってきます。

業績や数字目標だけが一人歩きしては、求心力は長く続きません。
ビジョンがあったとしてもただ文字としてあるだけでなく、その描いたビジョンが絵に描いてわかるようなものだとなお良いと思いますし、そのビジョンに心底共感できる社員が多ければ多い程、足下の変化も対応しきれると思います。


それが個人に落としてもそうです。

例えばビジョンや目標がある人は

いつまでに何をしたい。
そのためにいつまでにどのような能力を付けたい。
そのためには今の業務の後継者を作る必要がある。

が明確だったりします。
そのように行動していれば、何時変化が起きても対応できたりします。

最近された会話から、以前読んだ「ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階」をふと思い出したのです。

衰退の五段階

第一段階「成功から生まれる傲慢」
第二段階「規律なき拡大路線」
第三段階「リスクと問題の否認」
第四段階「一発逆転策の追及」
第五段階「屈服と凡庸な企業への転落か消滅」


CyberZは創業から3年、業態変更から約1年半。
まだまだ会社で言うと赤ちゃんのようなものです。

衰退やリスクを感じて経営のドラスティックな判断ができなかったり、スピードを落とすつもりはありませんが、事前にこのようなケースを知っているか知らないかでは、会社の質や風土もさらにかわると思います。

そんなことを考える週末でした。

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