僕は友達から『ベジ君』って呼ばれてるんだ。
野菜のことを英語でベジタブルっていうでしょ。
野菜が大好きな僕だから、『ベジ君』っていうあだ名で呼ばれてるんだ。
僕のお気に入りの呼ばれ方なんだ。
みんなも僕のこと『ベジ君』って呼んでもいいよ。

僕のお父さんはとっても野菜を育てるのが上手なんだ。
真っ赤でツヤツヤなトマトでしょ、
ぽくぽくしておいしいキュウリでしょ、
白くて立派な大根でしょ、
夏にはおーきなスイカだって作っちゃうんだ。
僕のおうちでは夏の間は朝に採れた野菜が朝食に並ぶんだよ。
採れたて野菜ってとってもおいしいから、
僕は小さいころから野菜の好き嫌いなんてないんだよ。
すごいでしょ。
でも今僕のお父さんは外国に行ってるんだ。
2、3年は行ってるんだって。
「発展途上国に農業支援に行って野菜作りを教えてくる」って言ってた。
僕は外国に行ったことないし、お父さんがそこでどんなことをしているかはわからないけど、
お父さんに野菜の作り方を教えてもらえれば、みんなきっとたっくさんおいしい野菜が作れるようになるね。
だってお父さんの作る野菜はピカイチだもん。
さみしくないかって?
そりゃお父さんいないのはさみしいよ。
でも僕はお父さんがいない間も、僕とお母さんとでちゃんと畑の管理をするって約束したんだ。
お父さんが大切に育ててきた畑だもん。
ちゃーんと野菜たちのお世話して、お父さんがいないうちに僕は野菜博士になって、
お父さんが帰ってきたらびっくりさせてやるんだっ。
でも野菜作りって難しいね。
野菜にはみーんな個性があって作り方も違うんだもん。
病気になりやすい子もいれば、強い子もいるし、
寒さに強い子もいれば、温室じゃないとダメな子もいるんだ。
ちゃーんと育てていたはずなのに急にヘソまげて枯れちゃったりもするし。
お水の量やタイミングもみんな違うんだよ。
そういえば、
前、お父さんに野菜作りのコツを聞いた時に、
「野菜のことをちゃーんと理解してあげて、話を聞いてあげてごらん。
そうすればおまえもいつか野菜たちに信頼されて野菜博士になれるから。」
って言ってた。

そうだ、これからは
野菜さんたちの話をちゃーんと聞いてみようっと。
野菜さんたち、僕にお話ししてくれるかな。