こんにちは、ゆきです。先日、京都の大報恩寺で行われた大根焚きに行ってきました
大報恩寺は京都市上京区にある、鎌倉時代初期の承久3(1221)年創建の真言宗のお寺です。本尊の釈迦如来像にちなんで「千本釈迦堂」と呼ばれています。
大根焚きは、鎌倉時代に大報恩寺の僧・慈禅上人が大根の切り口に梵字を書いて魔除けとしたのが始まりとされています。古くから大根は諸病除けに良いと信じられてきたそうです。
現在では二十四節気の「大雪(たいせつ)」にあたる12月7日と8日に、無病息災を願って参拝者に大根の煮物が振る舞われます。
大報恩寺は、上七軒のバス停から徒歩3分のところにあります。到着したのは朝の10時を過ぎたころでしたが、平日にも関わらず境内はすでに混雑大根焚きには、思っていた以上に多くの参拝者が訪れるようです。
大根を頂くために、先に1000円支払って券を購入します。お持ち帰り用のタッパーも売っていました。
引き換えの列に並んで、大根とおあげさんの煮物が入った漆塗りの器をお盆に乗せてもらいます。セルフでお茶も頂けます。
飲食スペースも混雑していましたが、運良く席を確保することができました
手を合わせて、さっそく頂きます。スッとお箸が入るほど大根はとてもやわらかく煮てあり、わりとしっかりした味付けです。甘辛いお揚げさんからもいいおだしが出ていて、よくしゅんでいておいしい~。
温かくて素朴な味わいに、心も身体もほっこりまわりを見ると、皆おいしそうに食べていました。
家族や恋人、友達など大事な人と、お互いの健康や幸せを願いながら頂くとよりご利益がありそうです。
来年は私も誰かと一緒に来たいなあ、なんて思いつつ本尊をお参りして、大報恩寺を後にしました。
帰りは「上七軒」を通って、北野白町のバス停を目指すことに。
「上七軒」は京都最古の遊里(ゆうり)です。はじめて訪れたのですが、軒先にかかっている、白地に赤い団子の絵が描かれた提灯が目を引きます。これは豊臣秀吉公が茶会でもてなされた名物のみたらし団子を気に入り、茶店の許可を与えたことに由来しているそうです。
午前中だったからか人通りは少なく、お店は殆ど閉まっていましたが、軒を連ねる格子造りのお茶屋さんなど見処がありました。
途中、「大将軍八神社」にも立ち寄りました。案内板によると「大将軍」は陰陽道では「星神天大将軍」という方位を司る神様をいい、平安京建都の際に方除けのために建てられたそうです。
最近陰陽術を取り扱った小説にハマっているせいか、ついこういう場所にふらふら~と引き寄せられてしまうんですよねこないだ晴明神社にも行ったし...ミーハーですみません。めっちゃ楽しいです(笑)
マニアックな話はさておき。医学や科学が発展していない古い時代、疫病や天変地異などの災いは神様の怒りや亡くなった人の祟りによるものとされ、それらを静めるべくお寺や神社が建てられました。同じくして、豊作や無病息災を願って神様にお祈りするお祭りも各地で行われました。
現代ではそういった風習が薄れていますが、大根焚きを体験したり神社を参拝したりすることで、健康であることや災禍に見舞われずに済んでいることへの感謝の気持ちが湧きました。このような日本特有の文化は大切にしていきたいです
京都には歴史や文化を肌で感じられる史跡がまだまだたくさんあるので、足繁く通いたいと思います