【2015.07.07 ターレス様命日】 ロブラブ 第五話 | ベジータをかわいがり隊

ベジータをかわいがり隊

ギニュー特選隊の赤いマグマ ジースの名言より命名。

ベジータ様大好きな変態が
崇めたり「いためつけてヤったり」好き放題しています。
鍵は掛けていませんが全体的に閲覧注意です。

いつものように朝がやってきた。
ターレスとの別れの時間だ。

「じゃあな ベジータ… 王子」

そういってターレスが立ち去る。

もう二度と逢えない

そんな気がした。

ターレスの姿が遠ざかる。

気づくとそのマントの裾を握りしめていた。


「おいおい… そんなにきつく掴まれちゃあ前に進めねえ」

何とかしてこの男を自分の下に引き止めておきたい。

そうしなければきっと もう二度と逢えないから。

そう思ったベジータは、ターレスにある提案をする。

「ターレス フリーザ軍に入る気はないのか?
 その戦闘力ならば小隊くらい持つことができるだろ。
 そしたらオレもそこに入ってやる。」


だがターレスはあっさりその誘いを断った。

少し考え込んだ後、ベジータは、ターレスにまた別の提案をする。

「きさまが惑星ベジータやフリーザ軍に戻る気がないことはわかった。
 だったら… このオレをきさまの率いるクラッシャーターレス軍団とやらに入れろ!!
 きさまのどんな部下よりもきさまの役に立ってやると誓おう…」


ターレスの心が僅かに動揺する。
連れて帰れるものなら連れて帰って傍に置いておきたい。
それに自分の目の届くところにベジータがいれば
もう、この小さな体が男の欲に汚されることも、傷つくこともないだろう。

だが……

「うれしいお誘いだがすまないな それはできねえ…」

「そうか」

初めから結果はわかっていた。
もしベジータを連れていけばフリーザ軍に目を付けられることは間違いない。
そうなれば今までのように自由気ままに宇宙をさすらうこともできなくなる。
何かに縛られるのを嫌うターレスが、そんな面倒事を連れて行くことはあり得ない。

わかっていたからあっさり引き下がった。

だが、それでもあきらめきれない。

ベジータは、最後に一つだけターレスに言葉を投げかける。

「ターレス… …もしもオレが フリーザを倒すことができたのなら
 そのときは オレを連れて行け …いいな!!」


微笑んで、軽くうなづくと ターレスは次なる目的地へと消えていった。





あれから10年が過ぎた…

ターレスはいつものように宇宙船の自室で新聞を読んでいる。
その一面には大きくこんな見出しがあった

『フリーザ死す!! 倒したのは…』

倒したのは… 伝説の超サイヤ人。 
どうやらベジータが、伝説の戦士に覚醒しフリーザを倒したらしい。
それを見たターレスは驚いた。
そして、10年前の約束を思い出した。

「そういや昔 フリーザを倒したら連れて行け…っていわれたっけなぁ
 ……いまさら言っても覚えてねえよな…」


ハァ… あの時手にしておけばよかった。
今更ながらあの時のことを後悔してため息を漏らすターレス。

その時、後ろから声がした。

「おい 貰われに来てやったぞ!」

後ろを振り返らずともわかる。
この声は間違いなくベジータだ。
あの時より随分低くなってはいるが聞き間違えるはずはない。

「おいターレス 聞いているのか!!!」

声のする方へ振り返る。

眩い黄金の光を放つ髪
エメラルドのように美しく混じりけのない瞳
相変わらず雪のように白く透き通る肌

やはりそこにいたのはベジータだった。


「あの時の約束を忘れたわけではないだろうな」

そういうとベジータはターレスの元へ歩み寄る。

「忘れるわけないだろ?」


そういってターレスは、ベジータの腕をつかみ
自分の下へ引き寄せ抱きしめる。

「随分大きくなったが 何も変わってねえ」
「…きさまも何も変わらんな」

しばらくの間、再会の喜びを噛みしめながらいろいろな話をした。

そして、話がまとまり惑星ベジータに報告へ行くことにした。

惑星ベジータでは皆が祝福してくれた。
…ベジータ王は少々戸惑っていたようだが、
男同士でも子孫を残せると説明したらあっさり認めてくれた。

クラッシャーターレス軍団の団員も皆喜んだ。
…ただ一人、ダイーズを除いては。