*今回の見学会はベジフルコミュニティ栃木との合同企画で開催しました。
栃木からは、見学会終了後に開催したコミュニティ交流会の様子を報告していただきます!



(株)トーホク清原育種農場訪問レポート

4月15日(火)晴天

今日は種子メーカーである(株)トーホクさんの農場へ見学に行ってきました。
栃木県宇都宮市に本社がありますが、プロ農家さん向け種子の育種と、家庭菜園向け種子の育種をしている会社で唯一農場を持っている種苗会社です。

農場は設立して46年目だそうですが、宇都宮市の住宅街の中に突然9haの畑があわられます。
現在100名で運営しているとのことですが、この農場のどこにそんなに人がいるのかわからないくらいとっても広い農場内でした。

会議室で農場長の星野様よりいろいろなお話を賜り、1時間半があっという間に経ってしまいました。


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プロが使う種と家庭菜園で使う種は違うこと、育種には10年から20年の長い歳月がかかり、
私達の食卓に上がるまでにはブリーダーの方の並々ならぬご苦労があること、中身が黄色い黄芯系ハクサイをはじめて世に出したメーカーであること、国内コマツナのシェアのほとんどをとっていること、などなどがわかりました。

なかでも印象深かったのは
コマツナの種類で
【ひとみ】という品種のお話で
このネーミングは、なんと黒木瞳さんの”ひとみ”から取ったということです。

この【ひとみ】が育種され世に出る時、
丁度「失楽園」で黒木ひとみさんがメディアに出てきた時で、この女優さんのように売れて欲しいという願いから名づけられ、

そして、まさしくトーホクさんの願いどおり、
いちやくコマツナのシェアをとるようになったそうです。

以降、トーホクさんのコマツナのネーミングは
すべて女性の名前で
【みなみ】【さおり】【まさみ】と続きます。

野菜の名前がこのように付けられていることがわかり
興味深くお話を聞くことができました。

その後農場に移動し、交配の様子を見せていただきました。
ハウス内で皆さんが手作業で受粉させているのを拝見しとっても手間隙掛かる、根気の要る作業だと思いました。

このように種子メーカーで研究を日々重ねながら私達の食卓にあがる野菜の品種が決まっていくのだなと改めて日本の「食」について考えさせられた一日でした。



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ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター
塙 久美子


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塙さんにはお仕事柄、今回の企画のコーディネートをしていただきました。
一同、なかなか目にかかることができない種子の交配の様子などを見学でき、大変貴重な体験ができました。
また、ベジフルコミュニティ栃木の協力で、会場を移した交流会も実現。
隣県同士、これからも情報交換や地域交流を重ねていければと願っています。
本当に、皆さんありがとうございました!

ベジフルコミュニティいばらき
代表 田野島万由子