クローン病、1型糖尿病、多発生硬化症、関節リウマチと自己免疫疾患は色々あります。
本来、免疫は外部から来る異物を攻撃するのですが、そのシステムが狂ってしまって自己を攻撃するようになってしまう、というのが自己免疫疾患ですよね。
考えられる原因として、
・遺伝
・環境の抗原
・胃腸の不調、腸もれ(リーキーガット)
・免疫システムを混乱させるような感染症によって、自身の免疫システムが自身の体を攻撃するようになってしまう。
・自己反応性細胞の破壊を防ぐ胸腺がうまく働かない
・食事、環境、身体的、感情的負担など過度のストレス
といったことが挙げられます。
他の理論に、分子模倣が挙げられます。
例えば、牛乳特有のタンパク質に特異的に見られる免疫細胞が、1型糖尿病患者で多く見られ、これらのタンパク質は、すい臓のタンパク質に似ているため、牛乳のタンパク質だけでなくすい臓自身のタンパク質を攻撃する原因になった、と言う分子模倣説があります。
他には、
加工度の高い食品に含まれる添加物は、腸内の透過性を高くし、抗原や病原菌が胃腸を通り免疫細胞のターゲットになって攻撃対象になる血液中に入りやすくした、
同時に、腸内の短鎖脂肪酸の生産に影響して透過性をさらに促進し、免疫応答の制御性T細胞が適切に成熟するのを邪魔している可能性があります。
さらに、過剰な塩分摂取も同様の作用があるかもしれません。食塩は炎症作用や自己免疫に関わる免疫細胞の作用を促進すると考えられていて、加工度の高い食品を避けるべき理由の一つでもあります。
肉や乳製品、精製植物油は免疫システムに更にストレスを与えて、自己免疫疾患を悪化させている可能性があります。
自己免疫疾患予防に効果的と考えられる食事は
・未精製の植物性食品です。
ファイトケミカルや抗酸化物質の抗炎症作用で自己免疫疾患の症状を減らします。
・ターメリックや生姜を加えた料理は抗炎症作用が期待されます。
・ゆる断食のような食事は、自己免疫反応の抑制や炎症の抑制に効果があると言われています。
・ビタミンDやオメガ3脂肪酸をしっかり摂れば、自己免疫疾患のリスクを下げ、症状を抑えることができるでしょう。
・腸を健康にする食物繊維を多く含む植物性食品やプロバイオティクスは腸の炎症を低下させ、透過性を抑制し、短鎖脂肪酸産生を増加させ、健康的な免疫反応を維持します。
これらの理由から、未精製の植物性食品に加え、ビタミンDやオメガ3脂肪酸を十分摂る食事は自己免疫疾患予防に良いと考えられています。