ステイ中に最も悩まされたのが、オリバー。

 

2歳とまだ子供なのですが、病気により両目を失明したことから恐怖感から異常に吠え続けたり、異常なほどに神経過敏となり、すぐに人に噛みつくという、とても手がかかる大変な子。

 

てんかんもあり抗てんかん薬の投与が毎日必須となり医療費も毎月高額かかる上に、他の犬以上に手もかかるため、飼い主もお手上げ、といった状態でホスト宅に保護されることになったそう。

 

元の飼い主とホストは今も頻繁にコンタクトを取っており、元飼い主は引き取りたい気持ちがあるようなのですが、現実は厳しい状況。

私も6週間のステイ中に、計3回足や腕を噛まれて痕が残っているような状態。。

今ではあらゆる対策を立てて、噛まれないように、噛まれても大丈夫なように防護してケアしています。

 

 

ホスト宅は広くて部屋数だけで9部屋あるのですが、リビングの一番広い一角にこのオリバーが常時いるので、わずかな物音をにも反応して昼夜かまわず吠える!!といった状況。

各部屋にいる犬達を屋外の庭にだすためには必ずオリバーのいるリビングを通らなければならないので、他の犬達が通るたびに大興奮で吠えまくり、オリバーの声に怯えて部屋からでてこれなくなる犬もでてくる始末。

正直ケアする側はかなりやりづらいのですが、犬の配置に関してはホストが決めているのでどうにもできず。

 早朝や深夜にトイレに行こうと、リビングを通るとオリバーが起きて吠えまくり、他の犬も騒ぎ出すという悪循環。。


 

他の犬とは日々信頼関係を築けていたのですが、オリバーとは一向に築けず特に私には吠えまくる始末。

怒ったり脅かしたり否定的な言葉を用いることを今まで極力しないように心がけて生きてきた私でしたが、今回は何を試しても全くオリバーには響かず、正直ケアする際に身の危険も感じるようになったため、一度本気で怒ってみることにしました。

 

本来犬を本気で怒ることはあまり良くないとされていますが、もうそんなことを言っている段階でもないし、怒るという方法を試すにしても遅過ぎだろう!!位のタイミングだったので、遠慮なく今までの人生にないほどに怒る事に。

 

といっても聴覚に頼るしかない小型犬のオリバー相手なので大きな音をたてるとか力任せにということは避けて、激しく私に対して吠えたら私も自分が犬になったつもりで吠え返すことに。


ホストや他のヘルパーが本気が怒って犬に指示する姿は、正直この世のものとは思えないほどに恐ろしい光景だったので、いくらなんでもあんな風にはなりたくないし、身につけたくないし、まず私の場合あそこまでは出来ない、、、と思い考えついたのが、が”吠え返す”でした。


私自身が罪悪感を感じずに行えるし、自分でもわからないけれどビックリするほどに感情を込めて行えるし、実際に最も効果的に行えたので満足‼︎


優しく基本に忠実に行ったとしても響かない伝わらない犬には、いろんな意味で痛い経験をさせたりそこまでやらないことには疎通がはかれないし関係性が改善しない、ということを今回深く学びました。


相手と感情的に衝突するということをほとんど経験してこなかった私が、我慢の限界を超えてオリバーに対して怒りまくった!吠えまくった‼︎ことで、大きな大きなブロックがとれたように感じた瞬間でした。



自分に対して牙をむく、噛み付いたり暴力をふるような存在がいたとしたら、自分で自分を守らないで誰が守ってくれるの?


ちょっとした擦り傷とかかすり傷じゃなくて結構深い傷だけど、そのことに気づいている?

治りかけのかさぶたを無理に剥がされて、そこにまたかさぶたができてまた剥がされてを何度も繰り返されているのに、それを止めないで自分は見ているだけなんじゃない?


自分を傷つける存在にはNOって言っていいし、相手に遠慮して自分が我慢する必要はないし、

我慢にも限度があるし、

その場から逃げたっていいんだよ‼︎



みたいな、そんなメッセージが聞こえてきた気がしたのです。


3年前にも同じような経験をして、自分でもビックリするほどに激怒を通り越しての悲しみや絶望を経験したのですが、また同じようなループから抜け出してきたような気がします。



もうここまでの経験は二度としたくない‼︎

そこまで痛い思いをする前に、さっさと自分の身の安全を確保して安全な場所に避難させてあげたい‼︎

私が私の唯一の味方じゃなかったら、私という人間が可哀想すぎる。。。



なんて思いが溢れてきたり。



犬の世話をする中で、こんなにも自分と対峙したり内なる感情に気づくことになるとは思っていいませんでした。。。



犬の世話をしているんじゃなくて、ある意味犬に私が世話されてる、学ばされてる、と感じた一件でした。



こちらが私の宿敵だったオリバー。


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厚手のズボンの上から噛まれた、私の右太もも。
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ある意味これが、私の長年壊れて作動していなかった闘争心スイッチをONにさせるきっかけに!笑

今となっては笑ってブログに書けるから、結果良かったのかな。


※キズにはラベンダーオイルを塗って対応してました。
オリバーは一連の予防接種などはきちんと受けているので、そのへんはご安心ください。