こんにちは。

遅めの夏休みでLAにやって参りました。

アイズレー・ブラザーズ(The Isley Brothers)が流れるDulan's on Crenshawからお届けです。




今回メインの目的は、旅の後半で巡る予定のオークランドなんですが、ウォームアップがてら土地勘のあるLAに3日間滞在します。

今日、早速印象に残る出来事があったので、書かせてください。




LAで取ったAirbnbのCozy Los Angeles Duplex - Close to LAX、ホストのブランディに連絡すると「10時から1時までうちのグループのリハーサルやってるから音楽がうるさいかもだけど、気にしなければ」と早めのチェックインを許可してくれました。

宿に着くと、ブランディの他に20歳前後の男の子2人と女の子1人、女の子のマネージャーらしきおばさん1人、それにA&R的なお姉さんが1人。

ひとまず自分の部屋に入りましたが、部屋の外からはリスニングが苦手な僕にも分かるくらい明快な強い歌詞で、トランプや警察やホワイト・ナショナリストを批判するラップが…

興味を持った僕は、リハーサルを見学させてもらうことになりました。

(ブランディいわく、人の目に慣れるのは大事だから見てくれる人がいるのは大歓迎、とのこと。)


リハーサルをやっていたのは、NEONBLACKの現メンバー2人と、新たに加入予定の女の子1人。

リハーサルを一通り見ていると、楽曲は政治的なものから内面のストラグルを題材にしたもの、金金スクースクーといったものまで、多岐にわたっていました。

男の子2人はイケイケながらも落ち着いた雰囲気なのに対し、女の子のほうはシャイでそわそわした感じ。

そんな彼女に、ブランディは
「(今度のライブは)R&Bじゃなくてヒップホップのショウだから、2ステップ・シットじゃなくてタナップするの」
「(男の子の一人が女の子のパートをふざけ気味に歌った後で)今の彼くらい大げさにやらなきゃ違いが生まれないよ。例えばそうね、これ知ってるでしょ? “Street dreams are made of thiiis...” こんな感じ」
「自分の音程でいいから、自分で見つけて声を出すのよ」
などと、優しい口調ながらもしっかりと指示を出します。

ブランディに導かれるように女の子は徐々に声を出していきますが、そんな彼女が豹変したのが、ブランディのいとこがジ・インターネット(The Internet)のシド(Syd)と面識があると聞いた時。

どうやらシドの大ファンらしく、「オーマイガー!」を連発し、「ねぇ、聞いた、○○(一緒に来ていたおばさんの名前)!? ブランディ、シドと知り合いなんだって!! シド、私が歌うの観に来てくれるー!!!!!!!!!!」とほぼ泣いていました。

ブランディが「私そんなにシドのこと知ってるわけじゃないのよ」と笑っても興奮は収まらず、僕に対しても「ジ・インターネット知ってる? シド知ってる??」と訊いてくるのを、みんなが温かい目で笑いながら見守っていました。

「もちろん知ってるよ。あの曲とか好きだよ、ほら、“Pull your hair, what’s my name?/Girl, I swear I can hear your body...” 、そう、『Body』だ!」と答えると、また叫び声を上げていました(笑)。

憧れのシドにいいところを見せられるように、女の子には引き続きレッスンを頑張ってほしいです。


このNEONBLACK、飛び抜けて凄いのかどうかは僕の目には分かりませんでしたが、ブランディが彼らの可能性を信じて育てようとしているのが、素直に美しいなと思いました。

普通の9 to 5に比べて音楽の道を志すことがリスキーなのは世界中どこでも同じだと思いますが、それでも比較的普通の選択肢として彼らが活動しているように感じられたのは、芸術やエンターテインメントの分野でもいいものは素直に認めてお金を出す土壌が育っているからなのかなと考えました。




さて、明日はドレイク(Drake)とミーゴス(Migos)のライブに行けるかもしれないし、行けないかもしれません。

(当初の旅程ではギリ行けないと思ったのが、日程が追加されたのか変更になったのか見逃していたのか、普通に行ける日だと気づき、大慌てでチケットを買おうとしましたが、なぜかエラーが出続けてる状況です笑)

無事観れたらレポート書きますね。

それでは!