動物性の食品には、もともと
成長を促進する物質 が入っていて
さらに、生産効率を上げるための
人工的な成長ホルモン も
たっぷり含まれているので
肉や乳製品の摂取は、体の急速な成長を促す
という話をしてきましたが
成長を促す、ということはつまり
老化を促進させる ということでもあります。
そんなわけで今日は、老化 に関連する
2つの用語について、ご説明したいと思います。
今回の情報も
から引用させていただきました
まずは、老化毒素 とも言われている
AGE (終末糖化産物) について。
最近、話題になることが多いので
ご存知の方もいらっしゃると思います。
(あっちゃんのYouTube大学でもおなじみ)
少量のAGEは体内で産生され
自然に無毒化されますが
おもには
脂肪やタンパク質の豊富な食べ物が
高温にさらされる ことによって
形成されます。
AGEを多く含む食品を食べると
細胞組織が硬くなり
酸化・炎症を引き起こす
ことによって、老化を加速するのです。
アメリカで行われた
500種類以上の食品のAGE含有量調査では
下記のような結果が出たそうです。
●肉、チーズ、加工度の高い食品は多い
●穀物、豆類、野菜、果物、パンは少ない
●肉は平均的に見て多く
高度に加工された植物性食品 (シリアルなど) の約20倍
生の野菜や果物の約150倍
●肉の中でもいちばん多いのは鶏肉で
牛肉に比べて約20%多い
栄えあるベスト5は以下のとおりです。
(ひとり分の分量、ブランド別)
1位 バーベキューチキン
2位 ベーコン
3位 直火焼きソーセージのホットドッグ
4位 鶏もも肉のロースト
5位 鶏むね肉のロースト
AGEは
揚げる 焼く などの
水を使わない高温調理によって激増し
高温であればあるほど
加熱時間が長ければ長いほど
量は増えていきます。
生のりんごは13ユニット
焼きりんごは45ユニット
ホットドッグでは
茹でたソーセージの場合 6736ユニット
焼いたソーセージの場合 10,143ユニット
10分間蒸し煮にした魚のAGEは、1時間焼いたさつまいもの10倍
その研究の研究者たちは
肉を調理するなら、蒸す 煮込む などがよいと
勧めてはいるものの
結局、いちばん重要なのは 食材 で
肉 の摂取量を少し減らすだけでも
AGE摂取量は 半減 する
と結論づけているそうです。
続いて、テロメア についてです。
テロメアは
「命のヒューズ」 「細胞時計」
などと呼ばれている、染色体を守るキャップのようなもの。
ヒトの体細胞には、46本の染色体がありますが
染色体の中に折り畳まれているDNAがほどけて傷つかないように
染色体の末端には、小さなキャップがついています。
そのキャップがテロメアです。
靴ひもの端についているプラスチックのような
イメージですね
極端に単純化すると
人が生まれた瞬間から
細胞が分裂するたびにテロメアは少しずつ短くなり
テロメアが完全になくなったとき、人は死にます。
(画像はリンク先から拝借しました)
余談ですが…
科学捜査官は、血痕からDNAを採取し
テロメアの長さを測定することで
その人の推定年齢を割り出すことができるのだそうです
テロメアがすり減っていく速さを
遅らせることができれば
老化を遅らせて長生きすることができます
そのためには何が必要か、というと・・・
まずは 禁煙
喫煙は、テロメアの消滅を 3倍 速めます
そして、毎日の食事
はい。もうだいたい想像がつきますよね
テロメアを長くする食べ物は、
抗酸化物質の豊富な果物や野菜です。
逆に短くするのは、
肉、魚、乳製品、精製された穀物、 炭酸飲料など。
テロメアを伸長させる酵素 テロメラーゼ は
ヒト細胞のなかにも存在することが、最近明らかになったそうですが
若返り効果 のあるこの酵素を 活性化 させるのも
未加工の植物性食品を中心とした食事です。
ここで重要なのは
「植物性か、動物性か」 ではなく
「未加工の植物性食品か、それ以外か」 ということです。
(すみません内容とは無関係です)
(どうしても載せたくなってしまいまして)
動物性食品の摂取量が少なかったとしても
白米、パン、うどんなどの精製炭水化物や
加工食品、スナック菓子などの摂取量が多ければ
老化は促進され、あらゆる病気のリスクが増します。
(近年のインドなどがその例)
未加工の植物性食品の食事を3ヵ月間続け
運動などの健康的な生活習慣を実践することによって
テロメラーゼは著しく活性化することがわかり
さらに、5年間の追跡調査の結果
生活習慣を変えなかったグループでは
参加者のテロメアは予想どおり、 年齢とともに短くなっていましたが
健康的な生活習慣を実践したグループでは
参加者のテロメアは
短縮度が小さいだけでなく
実験開始時よりも長くなっていた
のです。
テロメラーゼの酵素活性が増進し
細胞の老化が食い止められたのは
運動量が多かったからでも、食べる量を減らしたからでもなく
摂取した食物の「質」が要因であることが
明らかになったそうです。
未加工の植物性食品を中心とした食事は
アメリカ人の死因 上位15のすべての疾病の
予防、治療、改善に効果がある
科学的根拠にもとづいた食事療法
として推奨されています。
ちなみに、アメリカ人の死因の上位5位までは、下記のとおり。
こんなふうに書いてあります。
1位 心臓病
2位 肺疾患(肺ガン、慢性閉塞性肺疾患、ぜんそく)
3位 きっと驚くはず!(第15章を参照のこと)
4位 脳疾患(脳卒中、アルツハイマー病)
5位 消化器ガン(大腸ガン、膵臓ガン、食道ガン、胃ガン)
3位、気になりますよね。
何だと思いますか?
正解は・・・
現代医療。
薬剤の副作用や医療ミス、院内感染、
必ずしも必要でなかった手術の合併症などなどを
少なめに見積もっても
医療がアメリカにおける死因の
第3位に相当することは間違いない のだそうです。
1994年、権威ある医学雑誌「米国医師会ジャーナル」に
掲載されたある論文は
医原性の死者数は
1日おきにジャンボジェット3機が墜落するのと同じ
と、医学界を痛烈に批判しています。
医療によって救われる病気やケガも
確かにありますが
死亡のおもな原因になっているのは
慢性疾患 であり
慢性疾患を根本的に解決するのは
医療ではなく
食事と生活習慣 なんですね。
今回もまた、長くなってしまいました。
最後に
HOW NOT TO DIE の中から
著者である マイケル・グレガー先生 の言葉を
引用して、終わりたいと思います。
私も同僚たちも
医師として
病気の根本的な「原因」に対処するのではなく
患者に一生にわたって
常用薬を処方することで
高血圧、高血糖、高コレステロールなどの
危険因子に対処するように訓練されてきた。
このような対応は
シンクから水があふれ出しているのに
蛇口をひねって水を止めようともせず
ただびしょびしょの床を
拭き続けるようなものだ。
水が勢いよくあふれ続けるなか
製薬会社は喜んで
ペーパータオルを売り続け
あなたは毎日
死ぬまで床を拭き続ける。