【平飼い卵】鶏を殺して食べるのは可哀想?鶏肉にしない終生飼育の放牧養鶏場 | エシカルヴィーガン(畜産動物問題)

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今回は放牧養鶏場について紹介します。

 

鶏はオーガニックでも平飼いでも殺されますが、

鶏を殺さない終生飼育の養鶏場です。

 

 

鶏への礼節を忘れない

 

「鶏に対して、礼節を忘れないようにしています。」サテライツ代表の川原嵩信さんはそう言います。

 

鶏は体の小さな生き物です。これから迎える夏は、体温が平均42°C前後の鶏にとって 命がけで越えなければならない大変な季節です。そして、秋の初めから、翌年の5月までは間断なく鳥インフルエンザの緊張が続きます。ストレスの少ない環境で 体力を落とさず 自分自身の寿命まで生きてほしいという私たちの願いに今の自然環境は厳しいものの、そのような季節を乗り越えて産んだ卵を分けてもらっている以上、私たちは鶏の健康維持を支援し、人間の思惑の介入で生きづらくならいよう 彼らに対する礼節は忘れないようにしています。

 

鶏への思いは彼らの飼育環境に反映されています。

 

 

 

サテライツ農場株式会社の特徴

 

終生飼育

採卵用の鶏は1~2年で「廃鶏」としてお肉になりますが、
サテライツの鶏は終生飼育です。
 
農場には廃鶏にされるところを引き取られた鶏もいます。
「できるだけ命を助けたい」と川原さんは言います。
 

オスの鶏を殺さない

オスは卵を産まないので、養鶏業ではオスの雛は殺処分。
サテライツ農場では、オスも終生飼育です。
 
「人間はとても弱い生き物だと思っています。卵を産まないからという理由でオス鶏を殺生すると、何かの理由をつけては、殺生を繰り返すことになります。何より、私共は性格的にできない。それも大きな要因です。」
 
と、代表の川原さんはそう言います。
 

デビーク

ここで産まれた鶏たちはデビーク(クチバシの切断)もされていないです。
鶏にとってのクチバシは人間の手足にあたる重要な部分だからです。 
 
「鶏が、嫌がること 痛がること 本能を無視することはしない」
 
というのがサテライツ農場のスタンスです。
 

病気や怪我の鶏は処分せず看護

普通の養鶏では鶏が病気や怪我をしても治療や手当はされないです。
養鶏業において鶏は治療する対象ではなく、病気や怪我になれば処分されます。
 
しかし、サテライツ農場では病気の鶏は隔離され、看護されます。
 
「どうすれば鶏を長生きさせられるのか」というマニュアルがない中、手探りでこれにとりくんでいます。
 

 

生産効率(工場畜産)の代償

生産効率を追い求めていった結果、私たちは知らず知らずのうちに
命あるものへの配慮を忘れてしまったのかもしれません。
 
サテライツの農場では鶏がクチバシで地面をあちこちつつき、
時に走り回り、大変忙しい一日を過ごします。
 
オス鶏たちは、群れが日向ぼっこしているときも、
食事中をしているときも、警戒を怠らずすっくと立って周りに注意を払います。
 
育ての親鶏の後をがついて歩く様子、親鶏が雛を注意深く見守る様子
そういった光景は、現代社会の中で私たちが鶏から何を奪ってしまったのか、鶏と人との関係はどうあるべきなのか、私たちに問いかけてくれます。
 
 
生産効率が必ずしも人間にとって幸せかどうかは分からないですよね。
 
TwitterとかのSNSを見れば分かりますが、
これだけ飽食の時代になっても、不平不満を垂れ流す人は世の中腐るほどいます。
 
飽食「好きな物を好きなだけ食べる」=幸せではないです。
 
世の中が便利になった分、人は生きる上で最も大切な事を忘れ、
失ったものは大きいのかもしれないですね。
 

最後

今回はアニマルライツセンターも認めた
サテライツ農場の紹介でした。
 
日本で終生飼育の養鶏場なんてあったんですね。
オスも殺さないのは日本で唯一の養鶏場じゃないでしょうか。
 
ただ、この情報は2017年時点なので今も終生飼育なのか、
卵が購入できるかも不明です(自分は未購入なので確認することが不可)
 
平飼いでも鶏が殺されてるので、卵を食べることに罪悪感を感じている人は、
この農場でのんびり余生を過ごしているニワトリさんから、
その幸せのおこぼれとして「時々卵を食べる」という
姿勢につとめてはどうでしょうか。
 
周りの人にプレゼントして啓発に努めてみてもいいでしょう。
「鶏が可愛そうだから、1000円の卵を自分で買いなさい」と周りに伝えてもまず買わないと思うので、そこは自分が出費するといいです。
 
私もプラントベースの普及活動をするときは、
自分が試食し、美味しければ周りの人にプレゼントしてます。
 
スーパーの卵より終生飼育の卵のほうが全然美味しいと言われるはずなので、
そのときに養鶏場の闇の真実について説明するといいですね。
オスひよこの粉砕、バタリーケージ、デビークとか。
 
世の中、鶏が殺されるのが嫌だから「平飼い・放牧・オーガニック」を購入している、
という勘違いしている人が多いと思うので、
その誤解を解くのが、動物問題を啓発している人達の使命でしょう。
 
ヴィーガンは完全菜食の人、動物福祉の人とか間違った情報多いですよね。
 
間違った情報が広まるとプラントベースが普及しないですし、
助かる命だった動物が無駄に殺される原因にもなります。
 

 

サテライツ農場