ラーフとケートゥについてのインドの説話は、「ヴァリトラは二つに切り裂かれたが、
アムリタを飲んでいたので不死となり、切り裂かれた恨みから、太陽と月を飲み込む。」
という。
(非常に省略しているがw)
つまり、頭側のラーフは飲み込んでも満足できない、飢えた欲望を意味するとされる。
そこからカラーカとして「予測できない、強奪者、物質主義、愛着、執着、粗雑、頑固、熱情、狡猾、外向」などが
導きだされている。
今回は、ラーフ&ケートゥな政治について、一例をあげよう。
まず、ラーフな政治といっても各種様々な例があるが、賢いラーフの場合統治する側の
「強奪者、物質主義、愛着、執着、粗雑、頑固、熱情」を隠し、
統治する側が「狡猾、外向」な手法として使うのが対立である。
○統治者は、その社会の外部に敵があること生まれる連帯意識を利用し、社会をまとめ統治する。
○統治において、対立する2派をつくり、両派をコントロールする事で真の黒幕の存在を隠し統治する。
○統治での内部の矛盾や問題も外部の敵を作ることで大衆の目が真実や本当の問題からそらされる。
○統治において生まれた内部の問題や不満やストレスを、外部の敵に擦り付ける事ではけ口とできる。
つまりラーフな思考の統治は、対立や煽りや外部に敵を作ることで支配していくという手法をとる。
例えば、韓国や中国の反日教育は、そのためになされる。
韓国では、戦前の日本統治の実態(併合も事実である)において、いわゆる欧米列強がおこなった
搾取的な植民地経営ではなく、相当な開発や投資をおこなった。
そのため、当時の韓国人の日本に対する意識は、まったく反日とは縁がなかったといってよい。
しかし、戦後にできた軍事政権が、反日教育をする事で韓国という国をまとめ統治していたといえよう。
そして、その反日教育の結果は、台湾などと比べると非常によく分かる。
中国でも、実は戦後にはしばらく反日教育はされていなかった。
戦後賠償の放棄をしたことでもよく分かるであろう。
しかし、天安門事件以降、明確に積極的な反日教育がなされるようになった。
このような教育は目先では効果がでる。特に、情報統制がされていれば、効果がある。
しかし、当然ながら長いスパンで考えると、様々な問題を引き起こす。
これは、敵に仕立て上げられた方はもちろん、事実が明らかになった時の衝撃だ。
ま~そんな事は、分かっているから当事者は、情報統制、プロパガンダ、ウソも100回つけば真実になると実行するわけだが・・・(笑
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続編を書くつもりが、書いてられなくてここに記録しておく。
反日教育の問題点は、反日そのものよりも大きな問題がある。
それは、教育された人たちが都合の悪いことを、他国のせいにできる。
もっと言えば、他国どころか、なんでも自分以外せい。
つまり、簡単に自己正当化する人や社会を作ってしまう事だ。
例えば、韓国では儒教的な伝統から差別意識が激しいとあるが、
儒教にかこつけて言い訳しているだけで、社会教育の中に元々ある傾向だ。
面白い事に、差別意識の強い社会ほど、区別に敏感になり被害者意識が強くなる。
同時に、差別の対象には何をしてもよいという気分が生まれる。
虚偽や欺瞞や盗みを助長する傾向が生まれ、逆に、他の人への
共感や同情をや痛みを分かち合える人としての成長を阻害する。
結果的に自分で自分の首を絞める政策になっていく。
歴史的に、アジア大陸での侵略や被支配、属国などの歴史がそのような文化を生みやすいが
ある意味、島国の長い平和な歴史がある日本に生まれたことは幸運だったな~と思う。