というワケではありません。れっきとしたお仕事です。

が、母校のお仕事。

浪速高等学校第62回、伊勢修養学舎のビデオ撮影です。

浪速高等学校は、大阪市住吉区にある私立学校で、

唯一、神社神道の教えを建学の理念とする学校で、

男子生徒は3年の間に、必ず伊勢の五十鈴川で禊(みそぎ)を

しなければなりません。

私たちの上の先輩にあたる、笑福亭鶴瓶(駿河学)、赤井英和といった

方々も、五十鈴川に入りました。

そして我々も、今から36年前(もうそんなになるのか!)に、

伊勢修養学舎を経験しました。


今年は初日から台風の影響か、大阪も伊勢も雨。

神宮会館という、神社庁経営の宿泊施設を拠点に、内宮・外宮と別宮を

参拝しますが、外に出る時の撮影が大変でした。

まず、カメラは水に濡れるとアウトなので、レインジャケットを被せます。

防水をするのですが、コレ装着すると、操作がやりにくい!

フォーカスの位置、ズームレバー、ファインダーが

ことごとく見えにくくなります。

そして、被写体が傘をさしているので、とても残念です。

さらに、マイクにもカバーをかけますから、雨の音だけが

うるさく入るという、結構凹むコンディションなワケです。


初日、外宮の参拝に続き、猿田彦宮に参拝。

その後は神宮会館で明日朝の禊の準備です。

大祓詞(おおはらえのことば)を奉唱し、独特の作法を伝授されます。


それを撮りながら、「ああ、こんな事もやったなぁ」と感慨に耽りつつ、

生徒(高校1年生)の真面目な態度がとても好感が持てました。

我々の時代、もっとふざけていて、もっと怒鳴られたなーと(笑)。

そして翌日は4時半に起床し、内宮横の五十鈴川に5時半到着。


私は女子の内宮参拝を撮るため、先に宇治橋前で待機、男子はその後、

五十鈴川に到着です。

女子も整列して、先導の作法の先生について、一言も私語をせず、

整然と行進します。

その前後を撮りつつ、追い抜きつつ、内宮の石段に到着。

ここから先は撮影禁止なので、その間に自分も参拝します。

女子について宇治橋に戻ると、いよいよ男子が川に入ります。


あいにくの雨で、入水した集団でその周りに湯気があがり、姿が

霞む幻想的なシーンになりました。

男子はその後、内宮に参拝。朝食の後男女集合し、神楽殿→風日祈宮→荒祭宮と

参拝し、昼食後に男子は別宮の伊雑宮→倭姫宮をまわって参拝。

女子は皇學館大學の祭式教室で神楽舞の指導を受けるという、

かなりハードなスケジュールをこなします。

16時過ぎ、予定していた撮影をすべて終え、ほぼ全身ズクズクになったので、

高速に乗る前のコンビニで着替え、帰路に。





浪高生は、伊勢に行ってはじめて「ホンモノの浪高生になる」と

昔から言われてきました。先生も生徒も、本当に真剣にやらないと

ついていけない位、厳しい「修養」です。

でもそれは、36年を過ぎた今でも思い出深い、貴重な体験です。

宇治橋の前で撮ったクラス写真、なぜか全員「怖い顔」をしてます。

川に浸かってカラダは冷える、ハラは減る。しかも暑いのに歩かされる。

私語厳禁、隊列整えろ、もう16歳のアタマの中がパンパンになるくらい、

注意力をもっての行動です。

その上の写真撮影ですから、早い話、みんな「半ギレ」なんですな(笑)


大人になって、あの経験が生きてくるのです・・・。