我々のオンラインストアで販売させて頂いております、スポーツDVDですが、

最近の顕著な動向として、

確実にブルーレイが増えています。

これは昨年では全く出なかったもので、7月の地デジ化以降の8月ですら、

ブルーレイの発注はありませんでした。

恐らく、今年に入ってほとんどのご家庭のテレビが完全移行したという事でしょう。



しかし、

このブルーレイを制作するという作業、以外な落とし穴がありました。

私たちが扱う撮影機材は当然の如くハイビジョンカメラでして、業務用のHDVという

フォーマットを使っています。

放送用のフォーマットでは100Mbit/sや440Mbit/sといったもの凄い広帯域のものがありますが、

HDVは25Mbit/sという、いぜんから存在していたDV規格に合わせた圧縮レートを

持っています。

実はこの圧縮技術が、ハイビジョンの普及になくてはならないものでした。


民生用ビデオカメラで主流のAVCHDというフォーマットは、最大で24Mbit/sという

圧縮レートで、とてもキレイなハイビジョン映像を見る事ができます。

実はこの技術、解説するにはちょっと知恵が足りないので割愛しますが、

H264フォーマットという、画期的な圧縮技術が使われています。

そしてその圧縮技術というのは、我々映像屋にとってはものすごくやっかいで、

編集の際の重荷になっているのです。

つまり、圧縮されたデータを出力する際に、ものすごい負荷がパソコンにかかりますので、

CPUの性能が低いマシンですと、再生すらできない位なのです。


そういう背景から、編集作業の前段階で、できるだけ負荷の低い映像ファイルに変換して

作業するのがとても一般的です。我々はふだん、カノープスのEDIUSという

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編集アプリケーションを使っておりますが、この中に実装されているAVI形式のファイル

"CANOPUS HQ"というファイルに書き出します。

この段階でハイビジョンデータはかなり大きなデータサイズになります。

一般的なDVデータに比べ、HDデータ(CanopusHQ)は約7倍の容量になります。


ここまではなんとかソフトウェアとマシンの力で動作することができました。

この後、ブルーレイに書き込むため、改めて映像を圧縮させなければなりません。

バレーボールの試合の場合、平均して1時間半ほどの素材なら、

大体3時間以上はかかるようです。早いマシンでも倍の時間を要するでしょう。

ここが、今回初めて分かった、作業上のボトルネックだったのです。



そこで我々も対策を練りました。

最後の変換を夜にやって、PCの稼働率を高めること、色々な変換ツールを使って、

ベストの組み合わせを見出すこと。

でも、変換に要する絶対時間は決して実時間を割ることはありませんでした。


そんな中、発見したのが、「ハードウェアエンコード」です。

同じカノープス社から出ている、Firecoder Bluというボードを入手しました。

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このボードに搭載されている東芝製「スパーズエンジン」というのが、

とんでもない性能を発揮するのだそうです。

実はまだ手元に届いてないので何とも言えませんが、少なくともソフトウェアエンコードよりは

早く処理してくれそうです。

これからの剣道男子大会やバレー秋季リーグで実力が発揮できるよう、

「必死のパッチ」で動いてもらわないといけません・・・。

早く届かないかなー