”優秀”な学生とソーシャルメディア | Facebookで採用を変える人事コンサルタント日記

Facebookで採用を変える人事コンサルタント日記

Facebookをはじめとするソーシャルメディアの普及によって、企業における採用活動が大きな変革のときを迎えています。
霞が関の人事コンサルタントがソーシャル採用コンサルタントに転身し、変わりゆく採用の手法やマーケットの姿をリアルにお伝えします。

去る2011年9月27日、『ソーシャル世代の現役大学生から学ぶ魅力的な企業と採用戦略』と題し、企業人事を相手に、大学生の就活事情を現役大学生が語るトークLIVEセミナーを開催した。

実際に5名の大学生に参加して頂いたわけだが、極めて優秀であることは参加頂いた企業人事の皆さんにとっても異論はないことがアンケート結果からも伺えた。

では、何をもって“優秀”なのか?
もしかすると定義は個々に、あるいは企業によって異なるのかもしれないが、彼らは数多くの企業人事の前でも臆することなく「話せる学生」であり「答えを導き出せる学生」であった。全員が就活を終えた4年生である。

今回のLIVEセミナーは臨場感を大切にするため、学生と一切の事前打ち合わせを行わなかった。私がお願いしたことは唯一、「本音で話してほしい」ということ。

彼らは見事にその期待に応えてくれた。


そんなセミナーから垣間見えた、“優秀”な学生と捉えられるためのポイントがいくつある。

彼らはみな、何かしらの学生団体あるいはNPO団体に所属し、日々“おとな”と接していることだ。


ある学生が面白い表現をした。「一般的な就活生にとって人事担当はエイリアンのような存在」ということだ。
普段の学生生活で出会う大人は、親、親族、バイト先の社員、学校の先生…こんなところだろう。

そこに来て、就職活動で出会う大人(人事担当)は見ず知らずのエイリアンだというのだ。お互いのことを知らないから、何をどう話せばいいのかお互いにわからない。
だから、そこに面接対応マニュアルが存在し、想定問答を繰り返すことになる。また、それを支える沢山の大人たちが存在する。いわゆる「就職支援」を行っている人たちだ。

人事が聞くであろう事、そこに当てはめるべき回答。すべてがインプットされている。だから、学生自身が話している言葉なのに、誰か別の人のことを客観的に述べているような錯覚に陥ることがある。
まさにライフネット生命のFacebook採用ページのオープニングムービーのようなものだ。


セミナーに参加してくれた学生はみな、就職活動以前にたくさんの大人と接点を持っていた。中には大学生活の中で600人以上の社会人と知り合ったという学生もいた。

思えば就活3.0の小俣くんも同じようなことを言っていた。
詳細はコチラ→http://socialrecruit.jp/interview/socialrecruitingpionee/

彼らには気負いがない。人事担当者を一人の“人間”として捉え、選考過程においても“面接”ではなく“対話”を繰り広げられる能力を身に着けている。そこには「面接テクニック」なるものは存在しない。よって、明らかに他の学生より魅力的に見えるのであろう。


ここでは紹介しきれないが、これ以外にも今回のセミナーを通じて得た「まなび」がたくさんある。

また、このようなセミナーをやって欲しいという声が多く寄せられている。
またやりたいと思うが、セミナーを受けてわかったつもりになるのは違うと思う。行動に移して欲しい。
果たして今後どれだけ多くの人事担当者が、早期に学生と繋がっていけるのだろうか?

それを可能とするコミュニケーションプラットフォームはすでに用意されている。

1時間足らずの面接で学生の資質を見極める超能力を身につけるより、より多くの学生とソーシャルメディアを介したつながりを持って、長くインタラクションを保つことのほうが簡単ではないだろうか?

よほどの美男子でない限り、絶世の美女を1時間では口説けない。

であれば、時間をかけて相手を知り、自分を知ってもらった上で口説き落とそう…と考えるのは、ごく自然なことのように思う。


セミナー終了後に学生の前に列をなして名刺交換を行う人事担当の姿が印象的だった。


この場を借りて、今回のセミナーをアレンジして頂いた近藤塾塾長、近藤大介さんに最大の御礼を申し上げます。