経済産業省による未内定者や内定取消しを受けた新卒者を支援するプロジェクトです。
ホームページはリクルートに委託、運営されています。
非常に多くの企業がこの震災を受けて、人道支援の観点から採用支援を表明しています。
とても大切なことで、素晴らしい取組みだと思います。
ただ、少し違った側面からこの状況を考えると、いまでは定着化した新卒採用のプロセス
そのものをいい意味で見直すきっかけにならないだろうか・・・ということです。
最近では新卒採用のシーンで「ワンクリック受験」や「とりあえずエントリー」といった
言葉を耳にするようになりました。
必然的に大手企業には母集団がこれまで以上に集まりやすくなり、コストをかけられない
中小企業には学生が集まらない・・・という状況が起こっています。
では、大手企業は優秀な学生が獲れているかといえば、多すぎる母集団に埋もれ、満足な
選考も行なえず、労力のわりに・・・という声が多く聞かれる状況です。
企業の採用担当者は、被災地域はもとよりそれ以外の地域においても内定取消しを受けた
応募者との面談にあたって、通常の新卒採用とは違った面持ちで面接に臨むことになる
でしょう。
そこにはスクリーニング行為に近い面接ではなく、心を通わせるような面接、コーチング
があればいいのに・・・と思います。
そこで縁あって入社に至った方が、それこそ難関を突破して入社した方々に勝るとも劣らない
パフォーマンスを発揮したときに、新卒採用のながれが変わるような気がします。
震災により経済的に大きなダメージを受けたことは否定できませんが、震災によって得られる
ものはいくつもあるはずです。