ジェイムズ・テイラーのほとんどのアルバムはそれぞれに収録されている代表曲が頭に浮かぶのだけど、実は
このアルバムにはほとんどそれが無い。

ジェイムズ・テイラーの4thアルバム、1972年リリースの「One Man Dog」だ。


18曲もの小品ともいえるナンバーが収録されている事もその要因だと思うが、逆にアルバム全体の空気感や曲の流れみたいなものの印象はとても強い。

プロデュースは今作もピーター・アッシャー、バック・ミュージシャンはダニー・コーチマー(g)、リーランド・スクラー(b)、ラス・カンケル(dr)、キーボードは今作からクレイグ・ダーギが参加、ここで遂にザ・セクションが誕生する。

ジャケット裏面のジェイムズ・テイラーとザ・セクションの4人とのスタジオ風景も印象的だ。

この4人を中心にブレッカー・ブラザース、ジョン・マクラフリンなどの名前もクレジットされているが、ジョン・マクラフリンが参加&曲を提供していることは最近kazgaddさん に教えてもらうまで全く気が付かなかった。

サウンド的にはダニー・コーチマーのギターのメローなトーンとクレイグ・ダーギのフェンダー・ローズの音色もあいまって全体的に洗練された印象が強い。

そこに彼の柔らかく優しい艶のある歌声といつもながらの心癒されるメロディがバックのサウンドにとてもマッチ
していて心地よい。

中でもダニー・コーチマーのギターソロが美しいNobody But You、ブレッカー・ブラザースのホーンがフィーチャーされたDon't Let Me Be Lonely Tonight、リンダ・ロンシュタットのコーラスがたまらないOne Morning In Mayなどのナンバーが好きだった。

今になって思うとこの後のサウンドの方向性の序章となっているのがこのアルバムのような気がする。


James Taylor

One Man Dog



Nobody But You、Don't Let Me Be Lonely Tonight、One Morning In Mayの試聴はこちらヘッドフォン