近頃妙にNHKがベンチャー企業や起業家、海外上場市場について報道している
のを目にする。久しぶりにこの業界にNHKも中国以外に目を向けているのか。

日本企業の海外上場については、日経新聞でも一面記事になったりしていた。
ちょっと前にNHKもクローズアップ現代などで特集していた。

VC業界にいると、過去にシンガポールのカタリストや英国のAIMにIPOしたい
という企業をちらほら聞くことがあったが、日本のマーケットでIPOできない
企業が実際に目指していたというのが当時の本質的な話だった。

昨年からシンガポール、香港、韓国、台湾の取引所は日本企業の誘致に積極的
だが、日本から本当に海外市場に直接チャレンジする企業が何社出るのだろうか。
韓国のKOSDAQにはネプロITの子会社がIPOしたが、クリック証券は承認を貰った
ものの、どういう訳か白紙撤回してGMOの子会社化の道を選んだ。

海外上場にかかるコスト(特に弁護士費用)は日本でIPOするよりも実際には
高くつくと聞く、そのような中でどれだけ多くの企業が海外上場の目標を達成
することができるのか。

報道が出た時には既に市場の熱気は冷めている。

ただ、世界を相手にするベンチャー企業が海外市場で直接上場する企業が出て
欲しいし、応援したい。VCにもこの能力が求められている。
日本のVC業界で仕事をするようになって、10年以上が経過した。

リーマンショック後の日本の証券市場、VC市場は急速に冷え込んだ。
VC各社は生き残るかどうかの勝負だったと思う。
これから10年間後の日本のVC業界はどのようになっているのか。

業界の人間として「VC Note」を書いて行こうと思い立った次第。