取締役会や社長で叱り続けるのは、それはそれでとても
疲れる。でも、良い会社、利益の出る会社、IPOできる
会社になって貰いたいから日々そうしている。

社外取締役に就いている投資先で、それなりの業歴で
オーナー気質の会社の場合は、過去オーナーのやりたい
放題で運営していたので、企業の取締役の役割やガンバ
ナンス体制構築まで教えていくのは大変だ。

取締役会で審議事項を決議する時、それまではオーナー
がやると言ったら、それに反対をする取締役はほぼ皆無
である。

もしオーナーの独断に反対する役員がいる会社であれば、
たぶんその会社は健全な体質で外部資本を入れる必要性
は低い会社であろう。

VCの主な仕事はIPOまでのプロデューサーという認識が
強いが、最近ではその中でもしっかりとした会社を作る
もしくは再構築するための教育係という側面も強いと感
じている。

先日、7年前から取締役会に参加というか、社長と二人で
取締役会をスタートした企業がいよいよIPOも近くなり
外部のオブザーバー参加はご遠慮頂きたいという段階に
なった。

寂しさもあるが、卒業ということで嬉しい限り。

この会社は、投資して直ぐに社長の戦略修正を迫り何とか
資金繰りが回り、資金に余裕が出てきた半年後にとある投
資の件で大喧嘩、、、でも、今では毎年順調に業績拡大し、
投資したものもしっかりと有効活用している。

投資先の社長とは一度は強く言い合うことはあるが、全てが
こちらの主張が正しいということではないが、社内外で一番
厳しいことを言える立場のVCの責任は思い。

でも、IPOした時にそれが報われるのだ。