この一連の企業脅迫事件
(=製品に青酸カリを入れたで~というもの)は、
昭和59年の4月に始まり、
昭和60年の5月に終結しました。
犯人はファイドアウトしてしまい、
未だに捕まっていません。
このとき、森永に関しては
店頭に置いておいても、製品=お菓子が
急激に売れなくなってしまいました。
やがて、
「みんなで森永を救済しましょう」といった声が起き
キャンペーンのような感じになりました。
というのは、
キャッシュフロー的にもかなりやばくなり、
たしか営業赤字に転落し
下手をしたら倒産するかもしれないような状態にまで
追い詰められたからでした。
森永社員やその家族の悲惨な状況が
テレビのドキュメンタリー番組で放映されたのも
よく覚えています。
「グリコ」の場合は、
社長が誘拐され(のち解放というか逃げだせた)
大変でしたが、
会社経営の方は何とか大丈夫で、
同時期に脅迫された「不二家」や「丸大ハム」も
影響が少なかったようなのに、
扱っている商品の性格上なのか、
森永は「経営危機」になり、あと○○か月
事件が長引くと危ない・・といったレベルの話に
なっていました。
当時、わたしが勤務していた会社でも、
キャンペーンに賛同して
また、社内の福利厚生の一環も兼ねて
「森永のチョコ・お菓子の詰め合わせ袋」を、
全社をあげて買ってあげましょう・・・
売上に協力してあげましょう・・
ということになりました。
たしか、1つ1000円で、
子どもの数だけ、1人で何袋も買った人もいました。
また、その宣伝文句もふるっていたのでした。
「お子様のいるご家庭には絶対お得!・・」
「内容は、○○○○円分相当(=定価の数倍)・・・」
「完全検査済み(=毒物は絶対に入ってない品物)・・・」
このような経過で
けっこうワクワクして待っていたのでしたが、
翌月、
そのわたしたちの期待は
大きく裏切られることになります・・・
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