雑感 | バレーボールワールド     中西美雁の日々是排球

雑感

北京とは水が合わなかったのか、在北京中からトイレと仲良くなって、試合時間以外はベッドとトイレとお友達、帰国してからもしばらくお友達状態でした。

のっけから美しくない話でスミマセン。


日本でいくつもタブブラウザのタブを開いたまま、スリープ状態で持っていったPC。北京からアクセス出来ないページがいくつかありました。一例がチケット代理店の一つのブログで、北京市内のインフラが整ってないことを書いていたのですが、情報収集をしようと何度も何度もアクセスしても、ちっともページが表示されない。
へんだなーと思いながら、googleのキャッシュで見ようとしても、キャッシュも見れない。
毎日毎日やってたんですが、帰国してからアクセスしたら嘘のように簡単に表示されました。
つまり、アクセス規制がかかってたわけです。

なんかひんやりした気持ちになりました。

ポーランドVSブラジル戦の時の中国の観客は、両チームに拍手していたのですが、ベネズエラ戦もアメリカ戦も、とにかく日本の相手チームの応援をし、日本にブーイングをされたので、怒り(試合内容にもですね)と悲しみがない交ぜになったような気持ちになりました。

アテネで会った中国人観客は、「日本は同じアジアだから、中国戦以外は日本を応援するよ!」と言って、日本を応援してくれたのです。当時、サッカーの大会が中国であって、反日応援がひどいと報道されていたのですが、「自分も端くれの人間だけど、報道ってオオゲサだなー」と思ったものです。しかし、私が甘かった。

アテネから帰ってきた後、通ってる整体の先生(中国人)にその話をすると、「アテネまで行くお金のある中国人はごく一部の特権階級で、知識人でもあるだろうから一般とは違うと考えた方が良いね」と身もふたもないことを言っていて、「えー、いててて」などと曖昧な返事をしていたのですが、今回、日本のサーブがアウト判定され、実はINだったことがリプレイで場内の大ビジョンに大写しになるのを見て、躍り上がって喜んで「ファッキューオーフジャパーン!」と叫んでいた青年達、黄色い歓声を上げて日本のミスにはしゃいでいた女性達に、いい知れない苦いものを感じました。

個人個人で接してみたり、庶民的なお店などにふらりと行ってみたりすると、結構親切だったりするんですけど……なんだろうなあ……。


まあ、試合内容がよかったら、そんなのどっか宇宙の果てまで飛んでっちゃったんですけどね!!!


すごく時機を逸しちゃったので戦評めいたことは控えますが、負けても、納得のいく内容であって欲しかった。
一番悔しく、歯がゆかったのは選手たちでしょうが、暗黒時代を見続けてきた男子バレーファンも、OQTで感激して新たに生まれたファンも、一様にがっくりきたのではないでしょうか。

でも、幸か不幸か全然話題になってませんね。

女子に関しては、滞在中最後の一試合だけ、とある方の厚意で見れるかも……だったのですが、結局自分の不手際で見そびれまして、帰国後ビデオでチェックするのがやっとでした。

女子についてはでもまあ割と予想通りの勝敗で、ある程度予想のつく内容でもあったのですが、男子の消化不良さ加減というのは、、、、んー。


確かに新ボール関係のゴタゴタ、ワールドリーグファイナル関係のゴタゴタ、ホームデシジョン、ブーイングなどいろいろありましたけど、勝機が全然なかったかと言えばそうじゃないんで、ただただもどかしいです。
外的要因を取り除いた、1試合1試合の分析をきちんとして、糧にしていただきたいと切に願います。
16年ぶりの五輪出場は、あまりに苦いものに終わってしまいました。っていうだけじゃ、あんまりだからです。

今回のメンバーの年齢構成を考えても、今大会の一つ一つの試合を完全燃焼して欲しかったです。



ブラジルは、案の定金を逃してしまいましたね。
1試合だけ生で見たポーランド戦では、2006年の世界選手権決勝と同じカードで、同じように勝ちながらも、やっぱり「何か」が違っていました。
それでも銀までいくことの地力に感心すべきなのか…でも、ここでも何度も書いた宝石のように美しいカナリアバレーが、一番大切な大会で見られなかったことを嘆くべきなのか……。

せっかくだから、ジバのパイプを撮ろうと頑張ってたんですけど、マルセロ-ジバのパイプも、私程度の腕の人間にとっては十二分に速く、レフト平行しか撮れなかったのが残念です。

アコスタがいきなり辞任して、中国人のFIVB会長となって……今後、バレー界はどう変わるのでしょうか。
16年ぶりの五輪出場は、日本男子バレー界にどんな影響をもたらすでしょうか。

大きな変化の波がやってくるのか。それとも現状が緩やかに続くのか。

バレーメディアは、バレーファンは、それにどう関わっていくことができるのでしょうか。

眠れない夜に、とりとめもなく考えを巡らせています。