ワールドリーグ東京大会第1日目 | バレーボールワールド     中西美雁の日々是排球

ワールドリーグ東京大会第1日目

ひどい試合だった。

ベネズエラも全然よくなかったが、日本はそれ以下だった。ブロックポイントベネズエラ12本に対し日本が4本。4年前のグラチャンで、当時のユーゴ(現セルビアモンテネグロ)戦でユーゴ16本、日本0だったよりはましなのか?

宇佐美の負傷欠場も心配だが、一言で言えば「バレーになってない」。

先週の方がだいぶマシだった。福澤が中ではちょっとマシだったかもしれないけど、焼け石に水というか何というか。。。

女子のグランプリがゴールデンで、男子が深夜でもこれではしかたないことになってしまう。というか、TBSに申し訳ないだろう…これでは。
女子のグランプリじゃなくて、男子のリーグが担当でラッキーだった、と思わせるような試合をしてほしい。全く。

女子は女子で結構大変そうだという話もちらほら聞く。日本のバレー界を良くも悪くも支えてきたフジテレビが今選んでいるのは、男子ではなく女子バレーなんだけど、それが吉と出るか凶と出るかはまだわからない。ちなみに朝日・西村のビーチバレーとか加藤のイタリア挑戦とか山本のプロ宣言とか、今までのところは演出抜きの成果はちょっと怪しいんだけどね。もちろんそれぞれ頑張って欲しいってのは本心からそう祈ってるけど。

ゴルフでもテニスでも女子選手(若い子に限る)ブームだけど、バレーも同じ道を行くのかなあ。でも今のままでは世界のベスト4に入るのはかなり難しいだろう。女子はまだユースより上の年代のコマは結構豊富にそろっているから、いくらでも希望は持てそうだけど、戦術としてブロードの多用はもう限界に来てると思うから、何か新しいことをやって欲しい。よくわかんない「3Dバレー」じゃなくて本当に意味のある新しいことを。

TV局のサポートはありがたいことで、バレーが他のアマチュアスポーツに比べてダントツに有利なのはそこなんだけど、裏表の病巣でもあると思う。
代表監督が就任してまずやることがテレビ局の社長への挨拶回りっていう競技って、他に聞いたことないからね。

結局のところ主導権をどっちがちゃんと持ってるかが問題になるんだけど、現状のバレー界は表面だけちやほやされるのに慣れきっていて、実体はTV局と広告代理店のいいようにされてるような気がする。彼らは別に責められない。それが仕事だから。金は出すけど口も出すよってなもんで。問題はバレー界側にあるわけだ。

しかしひどい試合だった。自分は試合なり取材なりを通して、「これを人に伝えたい、知ってもらいたい」と感じた衝動が原動力になってるんだけど、今日の試合はむしろ逆に何か吸い取られたような気がする。がっくり。