はじめに

日本には米国のように優良な高配当ETFがありません。しかし、高配当ETFがないわけではないのでそこから銘柄を拝借しようということです。今回は日経平均高配当50ETFより上位10銘柄を買った場合のシミュレーションをしていきます。

手数料や税金は考慮していないのでご了承ください。
また株価、予想配当金は2021年9月19日(17日の終値)を参考にしています。
今回の記事は考え方、「箱」の提供です。
最後にも書きますが、このやり方を洗練させれば(業績などを考慮する意味)、より完成度の高いPFが作れると思います。
またこの記事は1株投資を想定しています。ネオモバイル、ライン証券などをご利用の方向けとなりますのでよろしくお願いいたします。
 

上位10銘柄とは

シミュレーションする前に上位10銘柄を見ていきましょう。
 
 
業種もまちまちな10社ですね。一番配当利回りの高い銘柄は日本郵船です。JTが4位とはおそろしいですね。
商社と金融が多く目立ちます。三菱商事は累進配当を宣言している会社ですから、今後も安心して保有できそうです。
 
基本情報
 それぞれの株価、配当、利回りを見ていきます。
 
日本郵船は7%近い配当利回りですが株価は高いです。単元で買うと100万円以上してしまいます。
10位のみずほFGでは、利回りは5%弱まで低下します。2%の差があるわけですね。
取得単価の低い株は三菱UFJ銀行と日本郵政でしょうか。どちらも10万円以下で購入できます。
取得単価の低い株は買いやすい反面、配当額自体が低下するため、再投資のことを考えると取得単価の大きいほうがいいのではと思います。
 
 仮に各銘柄を1株ずつ購入した場合、34853円、配当額は1797.5円となります。(税引き前)
 各銘柄を単元で買おうとすると340万円近い額が必要となります。配当は100倍ですから、17万円近くなります。
 10選シミュレーションを書いておいてあれですが、一時的な増配銘柄もあるかもしれませんし、業績が悪い銘柄もあるかもしれません。
 したがって、この10選から優良な銘柄をピックアップして買っていくことが安定的な配当、株価上昇をもたらすかもしれません。
例えば、三菱系2社、三井住友FG、ソフトバンク(通信)の4社でしょう。JTも人によっては良い企業といえるかもしれません。
 

とにかくシミュレーションを

 とはいいつつも、高利回りの配当が欲しい! ということを考えると、10社総なめしていくことが良いでしょう。
ここでは100株ずつ購入して配当を再投資することを前提とします。税金についてはむろん考慮していきます。
 
さきほど考えると348万5300円で17万9841円の配当がもらえます。税金を考慮すると手取りで15万6191円。
配当利回りは、税引き後で4.48%
これを再び、上位から一株ずつ買っていきます。
1株ずつ買って3万4853円ですから4株ずつ購入が可能。差額は16779円。
したがって、4株ずつ(計40株)と日本郵船をプラス1株ということになります。端数は、6429円ですので、 ソフトバンク(1600円)、三菱商事(3641円)を購入できました。
JT以降は1188円超えの単価ですから飛ばして、三菱UFJFG(642円)を買います。
 
まとめますと、配当金で再投資できるのは以下の表になります。
次年度の配当は増配や減配がなく配当維持されていれば、税引後の7066円が加算されます。
次年度の総受取配当額(手取り)は15万6191円+7066円で、16万3257円となります。
初期投資額に対する配当利回りは、税引き後で4.68%となります。
 
投資金は初期段階だけで、約7000円、率にして約0.2%の増加がシミュレーションでわかりました。
冒頭でもお伝えした通り、機械的な投資ですので銘柄を選定すれば応用は可能。例えば業績や優待利回りを込みで考えて10銘柄を選定し上記と同じ作業をすることで、効率的な高配当株購入をすることができます。
5業種×2社ずつといったPFの構築も可能です。
もちろん、10という数字にこだわることもありません。20や5等、資金や時間との兼ね合いで自分だけのPFを作りましょう。
 
なお筆者の配当利回りは「税引き前」で4%程度です。REIT系で6%越えているものや上記10銘柄のうち3銘柄は保有しています。
優待を合わせればおよそ利回りは上昇するでしょう。
業績との兼ね合いもあるため、上記のような利回りにはなりませんが再投資の考え方の一つとしてご提供した次第です。
筆者もこのような手法で再投資をしていくことを目指しています。
 
よい高配当株投資を!
 
それでは次回のブログでお会いしましょう。
 
数字など訂正箇所があればTwitterまたはコメントにてお知らせください。