はじめに・免責事項
本日は、衣類繊維や産業機材等を手掛ける日本毛織についてです。ニッケという名前で知られていることでしょうか。
決算から配当までは2019年~2021年の予想までをピックアップして取り上げています。
本記事は事実提示ですので購入による株価下落、減配、優待廃止等の責任は負いませんのでご理解ください。
概要
日本毛織(証券コード:3201)は衣類繊維、産業機材、開発、生活流通事業の4事業を手掛ける会社です。
時価総額は851億8千万、配当利回りは2.74%、ROE4.24%、ROA2.65%、EPS55.7円です。
決算
営業利益は19年度まで右肩上がりでしたが、2020年度はコロナの影響で減益、21年11月期の予想は88億円となっています。
財務
自己資本比率は60%と高い数値です。有利子負債倍率は20%程度を推移しています。
純資産は増加傾向にあり財務は健全といえます。
配当と優待
2020年11月期では27円/株としており、全体通じて増配傾向です。
配当性向は30%程度を推移しており、中長期計画に示されている通りこれは維持されます。
自社株買いは通年は100万、1000万円を実施していますが、時折10億~20億という大規模な還元を行っています。
優待も実施をしており5月末時点の株主を対象に実施されます。
内容は100株の場合、株主価格のカタログとクオカード1000円分となり、保有株式数に応じて変わります。
決算説明資料
全体を通じて衣類繊維と生活流通事業が好調でした。
一方で、産業機材事業、人とみらい事業は減益をしました。
各事業においてもいくつかセクターがありますので詳細を見ていきます。
衣類繊維事業
官公庁向けの市況は悪化をしましたが一般向けは組織再編により収益が改善しました。
産業機材事業
車両向けの次号は堅調ですが環境用のフィルタ事業は低調でした。
人とみらい開発事業
商業施設、スポーツ関連、保育施設系は堅調でしたが建設、キッズランド事業は低調でした。
生活流通事業
災害系、航空系は低調でしたがEC、官公庁向けの感染防衛衣は堅調でした。
2021年11月期予想では、減益を予想しています。生活流通事業は堅調を見込み上方修正をする見込みです。
減益理由を見ていきます。
衣類繊維事業は市況悪化と在庫に影響で減益を予想。
産業機材事業は車載電装整備ラインのFA装置の受注低下により減益を予想。
人とみらい開発事業は商業系の工事の影響で減益、保育事業は増益を予想。
生活流通事業は流通見直し、海外販売の拡大で増益、ECは巣ごもり以降堅調です。保険事業は前期並みを予想しています。
中長期的には海外、地域の密着と再開発を行い、ECによる新しい販路等を実施して成長していくことを目標としています。