東京工科大でのベンチャービジネスの講義が始まる。

今年は講義とブログのカップリングを試行してみたいと思っている。

2週に一回の非常勤講師の講義のため、どうしても十分伝えきれないこともあり、かといってウェブも面倒だと思っていたので、手頃でかつ双方向コミュニケーションができるので、格好だと思うが、どうだろう。


工科大での講義は今年で4年目になる。

ベンチャーというよりは、理工系(コンピュータサイエンスとバイオメカニズム)の大学生に、最低限知っておいて無駄でない経営学の入門編のようなことをさらっと学ぶカリキュラムにしている。

自分自身、大学の教養では、それこそ今や参議院議員である舛添氏の国際関係論や、文化人類学、法哲学入門などなどを履修して、それぞれが無駄だったとは言わないが、実はビジネスマンとして、また起業するために必要な会社のこととか、会計、税務、知財、マーケティングなどを学ぶ講義は一つも無かった。それこそ大学の必修科目で習得させるべきだと思うが。


また、講義では極力、学生参加型の講義を目指している。

これはアメリカの大学でサマータイムだけだったが、講義を受けたときの強烈な印象に基づいている。

投資理論の先生は、まず教室に入ると机をバンバン叩いて「今日、すごくエクサイティングなことがあった!何か?」と言うところから、その日に起こった経営関連のトピックス、どの企業が買収されたとか、どの企業がIPOしたとか、マイクロソフトがこんなことを発表したがその戦略は何かなどをまず学生とディスカッションしてから講義に入っていた。

もう一人の経済成長モデルの先生は、講義中にいくつかの課題について、解法や視点などを学生に発表させてそれに対するコメントを学生とともにしていく様式だった。

僕自信は言葉の限界もあり、そのディスカッションにどれだけ加われたかと言うと皆無に近くてザンネンだったが、東大の高い教壇から一方的に知識の伝授を図るスタイルでなく、学生が講義の中で発言し考えることで学びの力をアップさせるスタイルに感銘を受けた。昨今の日本のMBAコースもそうだと言うが、工科大の講義でも極力学生が参画する講義を目指している。


ただ、限界もあって、何と言っても200人くらい受講生がいるので、全員に発言機会を提供することは不可能である。またどうしても発言する人は偏ってしまうことも否めない。それでも毎年、楽しいと言ってくれる学生も何人かはいるので、今年も同様のスタイルをやろうと思っている。


・・・という訳で、来週水曜日から講義が始まり、きっと工科大の学生諸君もこれを見ることになると思う。

そこで二点だけ注意を。

第一は、暇つぶしに教室へ来ないこと。出席は取らないし、講義ノートは配布するので、興味が無ければ教室に来る必要は無い。狭い教室がますます狭くなるので、来て寝てたり、メールし続けているなら、別に空き教室でした方が、互いに快適だ。

第二は、非常勤講師の一般教養の講座だから特段厳しく採点するつもりはない。ただ、受講する側には必要な教養を習得しtとアピールすることが当然求められている。毎年、小論文も試験も、「出すだけ」の学生が複数いる。流石に合格点は与えられずに「不可」にしているが、こちらも不可を付けたい訳ではない。そうしないで良いだけの努力をお願いしたい。



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