キムタク主演の華麗なる一族、昨日は第4話?雉ウチに行ったキムタクがお父さんを傷つけてしまうという衝撃的なシーンだったが。・・・ちょっとあり得ない。また散弾の一部兆弾があたっただけという設定なんだろうが、弾に当たってかすり傷というのも、どうなのか。
キムタクが一人現代若者風で、ウキまくっているが、突出した新技術を開発したキムタク率いる阪神特殊鋼への旧来サイドからの妨害工作が見ていて興味深い。業界No1でガリバーの帝国製鉄は、技術優位に立った阪神特殊鋼に、ありとあらゆる手段で総合的な妨害工作を行う。付言すればそうやって時間を稼ぎ、その間に、キムタクの新技術を盗み、それを超える技術を確立する作戦に出ることだろう。
ベンチャーでもまったく同じ。
画期的な工作技術を開発したものの、量産する工場をつくって、まとまったロット生産がキチンとした品質管理下で安定供給できる体制が立証されないと、素材や部品は本格採用されない。特に日本の会社はそうだ。
以前、実際にそういう例があった。新工場を建てる資金を投資して欲しいと申し出があり、かなり真剣に検討をしたが、その画期的技術は優位性があったものの、既存ガリバー企業もおそらく既存技術の延長で、あるレベルまでは数ヵ月後にはキャッチアップできるだろうと思われた。あとは価格競争を挑まれてしまう。そうするとキャッチアップするまでの間に優位性を立証し、品質管理等の総合力も身につけられるかの勝負になる。さらに採用するアッセンブリ企業が、そのベンチャーの製品で無いと実現しないハイスペックな商品を短期間に作るだけの意欲的な行動をするかどうか。そうさせられるかどうか?
その時はもう一つ別に大きな課題もあって、総合的に投資を実行しなかったが、「もし」投資を実行して新工場の建設が実現していたらどうなっただろう・・・と思わない訳でもない。未だに競争相手はハイスペック商品はできていないようだし、マーケットの伸びは予想を上回る勢いでもあり、今頃、大注目の会社になっていた
可能性も無くはない。
華麗なる一族では結局、阪神銀行頭取であるお父さんが融資をしなかったために、高炉建設の新事業を断念し会社も倒産することになるはずだ。少なくとも原作本はそうだ。
この時代、ベンチャーキャピタルが無くて「投資」という選択肢は無かったが、もし投資ファンドがあったら。きっとキムタクがとっととMBOするんだろうなあ。そうしたら勝てたか、どうか??
今度、どこかで誰かと議論してみたい。