投資を希望する起業家から、出資検討結果の問合せがあった。
「興味があったら・・・」と書いてあったこともあり、通知しなかったが、必死さは伝わってきた。
結論としては、出資検討のレベルでない。
VCとしては、どうしても投資回収(リターン)を考えざるを得なくて、そうするとどうしても3~5年でIPOできるレベル=売上総利益で10億円くらい見込める案件でないと投資できない。勿論、例外的に急成長が期待できるイノベーティブなベンチャーもあろうが、大抵はそうじゃない。そうすると、すでに商品があって、売上もあって、急成長に耐えられる組織とリーダであることが必要になってくる。
もっと、具体的に言えば、卓越した技術力が業界で定評であり、かつ経営陣に経営経験とスキルが備わっていることが必要になる。思いつきでプロトタイプを作って、数件の顧客に無料提供して喜ばれた!くらいでは、投資には至らない。スタートラインにも着けずに退場を迫られるアントレプレナーとしては憤懣やるかたないところだろうが。
やはり、最初は自分の手金でやる!---が僕の持論。
結構、成功したベンチャーでも、最初は夢があってもすぐに起業せず、数年、その業界で下積みしながら経験と資金を蓄積してから起業する人も少なくない。当社でも、結果的には、手金で立ち上げ、下請け仕事をこなしながら信用と体力を蓄えて、ようやくVCファイナンスまでたどり着いたというところでもある。
逆に言えば、自分の手金と補助金などで何ができるか?を発想の原点に据えるべき。その内にいろいろなビジネスチャンスもやってくる。(同時に罠もやってくるが。。。)
まずVCから始める・・・というのは、幻想だ。
それでもスピード勝負でチャレンジするしかない人は、せめて経営論を即席でも勉強して、いっぱしのMBAスキル並みの理論武装の上でビジネスプランを書いて、VCやエンジェルにタフな勝負を挑むしかない。
実績もない、マネイジメントスキルもない、、、ないないだから、まず金から・・・は