相撲では朝青龍が栃東を熱戦の末、破って、20回目の優勝を決めたクラッカー

栃東には失礼だが、「よく頑張った」けど、所詮、相手では無かった。


しばらく、ブログを書いてなかったのは、井上靖の「蒼き狼」を読んでいたからでもある。

春だったか、再度、反町隆史主演で映画化されるはず。


そもそも「蒼き狼」を読もうと思ったのは、日経新聞連載の堺屋太一の「世界を創った男ーチンギス・ハン」が面白くて、一代でペルシャから中国にまたがる大帝国を建設したチンギス・ハンに興味を持ったからだ。今、丁度、「私の履歴書」も江崎玲於奈氏で、日経の最終面が面白くてたまらない。


「蒼き狼」は昔、映画化された時は、広大なモンゴル高原を縦横無尽に駆け巡るチンギス・ハンの『スケール』が強調されていたと覚えているが、原作本では、チンギスの出生の謎とそれが負い目となって彼の判断に影響していく、「人間くさい」チンギス・ハンが描かれている。


一方、堺屋・チンギスは、出生の謎もあるものの、流石、経済作家であり、経済企画庁長官も勤めた人だけあって、『経営』の視点から、チンギス・ハンを鋭く分析している。

時代は1200年ごろだから、日本は鎌倉幕府ができたころだ。元寇が北条時宗・フビライの時代で、ざっと50年後くらいでしょう。

この50年間にモンゴルは、単なるモンゴル高原の遊牧民の家族集団から、元寇では組織的戦法で日本軍を悩ますまでに一気に進化を遂げたわけだ。おそらくチンギスハンが生まれた頃のモンゴルの政治・経済・軍隊よりも、日本の鎌倉初期の方が進んでいたようだが、あっと言う間に追い越され、神風が無かったら、国の独立もどうなっていたかわからない危機まで追いやられたわけだ。

この違いは堺屋さんが明らかにしれくれるだろうが、中国から、ウイグル、ペルシャまで、良いものは全て取り込む、改革のスピードにあるのではないか?


これは今後の期待としても、それにしてもモンゴルの戦法の凄まじさにはビックリした。

織田信長は、延暦寺や長島で焼き討ち・大虐殺をして、悪魔大王のように言われているが、モンゴルでは当時、それが当然だった。氏族同士が、隙有らば、襲い掛かって、男子は皆殺しにして、女子は奴隷にしてしまう。財産はすべて略奪する。氏族にとってのいわば収入が、家畜由来のものと、あとは他の氏族から略奪するものだというのだから、凄まじい。中国・金と戦う時も、モンゴルの全ての男子を兵士として動員して、羊や馬とともに大移動して押しつぶす。勝たなかったら、飢えるわけで、国をあげての大略奪戦争を挑むわけだ。文明国の金にしたら、そんな野蛮な連中は堪らなかっただろうと。


まだ、モンゴルには行ったことがないが、一度、どんなところか、訪ねてみたい。

暖かくなったら。。。