ベンチャーが活躍できる領域ということで、考えて見たい。
まず第一がインターネットの分野だろう。
ハイパーネットなどその走りで、こけたところだ。ベッコウアメ(=今はGMO)なども走りの一つか。
何よりも、2000年ごろのいわゆるネットバブル期に、波に乗ってIPOしたインターネット総研や楽天、サイバーエージェント、クレイフィッシュなどが一つのうねりを形成した。いわばネットの1stムーバー企業群だろう。実力よりも、ブームやノリでIPOしたところで、実力に問題があったから、いくつかは淘汰を余儀なくされた。ライブドアもその一つだ。
さらにネットバブルが過ぎてからも、DeNAやケンコーコム、チップワンストップ、サイバーステップなどが続いた。またインターネットを技術として売り物にする会社、ネットワンやテンアートニ、ラックなどもその中に入ろう。これらの会社は1stムーバーの会社と違って、というか乗り遅れたがために逆にしっかりとした実力を備えてからIPOしてきた会社群と言えよう。
しかしそれでネットベンチャーも一そろい出揃ったかと思いきや、最近になってまたMixi(SNS)やドリコム(ブログ)など、新たなネット技術を活用した会社がIPOして高い時価総額をつけている。
ネットの分野はまだまだベンチャーが活躍しうる戦場である。
ではなぜインターネットがベンチャーが活躍する/しうる領域なのか?
逆に言えば、なぜ既存の大企業が勝利できないのか?
第一に投資額が少なくて済むことがあげられる。数億円あればよくて、数十億円で工場を建てて量産しないとはじまらないというものでない。ベンチャーでも十分費用負担できるビジネスであることがあろう。
第二にスピードと柔軟な対応が要求されることだ。いずれも新市場・新サービスだから、顧客ニーズや商品スペックが確立しているわけでない。ブログやSNSもきっと手探りの中から顧客ニーズに応じて柔軟に微修正を重ねていったであろう。
第三にネットを使うことでサービスを飛躍的に拡げることができ、デファクトを作ることができることだ。既存のリアルな商売だとチャネルの各種機能が重要で拡張のスピードに限界があるが、ネットユーザの場合、その限界がない。
う~む、まだまだネットのベンチャーは有望かも知れない。改めてそう思う。