当社も成長の1stゲートとしてIPOを置いている。

株式公開をすることで、より社会に広く認知され、資金調達もして、成長のための体力を強化した。

その過程で会社としてのしくみも強化されることも自らへの試練にもなるが期待するところである。


・・・とは言え公開に要するコストたるや馬鹿にできない。

常勤監査役も必要になるし、内部監査も実施しないといけない。監査契約も結んで監査法人の会計監査を受けないといけない。監査対象となる会計も従来の税法対応以外に、証券取引法対応の管理会計も導入しないといけない。そうすると対応する先が、書類が増えるから、どうしても管理要員を増員しないといけない。

勿論とは言え、規程もさまざま作成して実行に移すわけだが、これまでは何とか仲間内で上手く処理してきたことも、規程として明文化されると融通を利かせづらくなる。社員もいちいち規程を気にして業務をすることになる。

さらにこの先、日本版SOXへの対応やISMS/ISO取得などなど管理業務の比重は増すばかりだ。


確かにエンロンやライブドアが行った不正処理は問題だ。しかしだからと言って、極く一部の会社経営者と監査法人がつるんで悪事をしたからと言って、そのツケが全て会社経営に重荷になるのが正しい対処なのかは納得がいかない。ライブドアの不正会計に加担した会計士は責められるべきだろうが、そのために当社のような未熟な会社を、一緒になって良い会社にしていく、その支援・指導をしてくれる会計士の活動まで縛ってしまうのはいかがなものか?以前は監査法人・会計士の先生は、ベンチャー企業にとって指導役だったが、最近は試験官以外はするなと某役所から厳命されているという。


新興市場は、直前期の監査証明でよい、「二の部」が不要など、事務作業量が少なくて良いのも魅力の一つのはずだった。しかし、最近は「実質基準」というのがまかり通っていて、結局、監査法人の監査は2期以上必要だし、二の部に準ずる資料作成が必要で、旧来の市場への上場管理と同じか、四半期ごと開示など逆に厳しい管理が求められ、かつその責任も重い。

百歩譲って、東証一部と、新興市場では、当然諸制度が違うべきだ。どうして同一にするのか?


おかしい。。。

マッチポンプの政策。

一つの事件で全体を悪くする風潮。

管理管理と、責任回避をする社会。

結局、またベンチャーが育ちにくい/起業マインドに冷や水をかけていることに気づかないのか?



爆弾