私: 「あっどうも」
医者: 「今日はどうされました?」
私: 「ここ10日間くらい地味に熱と咳が続いています。おとといはついに38度まであがりました。」
医者: 「はい、あ〜んして下さい」
私: (あ〜ん)
医者: 「ああ、結構赤いですね。とりあえず、抗生剤出しときますんでそれでしばらく様子見てみてください。はい、お大事にー」
(もっとちゃんと診断してや。)
私: 「ちょい待ってください。えーと、その抗生剤っていうのはインフルエンザの薬かなんかですか?」
医者: 「はい、そうです」
私: 「インフルエンザって鼻に棒ぶっ刺して検査しないと診断出来ないんじゃないんですか?ヒアリングだけで診断出来るんですか?
医者: 「はい。出来ます。」
私: 「棒ぶっ刺さなくていいんですか?」
医者: 「ええ」
私: 「そうなんですね。ということで最近流行ってるやつじゃないってことでいいですか?インフルエンザ確定ってことでいいですか?」
医者: 「最近流行ってるやつ?ああー、まあ可能性として否定はできないですが、いまは保健所に案件としてあげても帰国者以外ほぼほぼ断られちゃうんで。あと、インフルエンザの検査で鼻にぶっ刺すのも今は医師会から禁止されてるんですよ。鼻にぶっ刺して、くしゃみされると院内感染のリスクが上がるんで」
私: 「はぁ・・・わかりました」
医者: 「お大事にどうぞー。あっ、ごめんなさい、待合室じゃなくて、こっちの部屋で待機お願いします。」
隔離部屋でお会計。
処方箋を持って調剤薬局へ。
ロン毛の薬剤師: 「インフルエンザの検査ってヒアリングだけでした?それとも鼻にぶっ刺しました?」
私: 「いえ、症状伝えただけです。」
ロン毛の薬剤師: 「ですよね。」
私: 「インフルエンザって棒ぶっ刺さなくても分かるものなんですか?」
ロン毛の薬剤師: 「はい。そもそもインフルエンザが流行ってる時期に風邪を引いた人は80%の確率でインフルエンザなんです。それに対して鼻にぶっ刺すタイプの検査の感度は60%なんで、ヒアリングで判断した方が確実なんですよ」
私: 「へえ初めて知りました。そういえば、今流行ってるコロナのPCR検査の感度は70%とのことですが、インフルエンザの検査キットの方が感度低いんですね」
ロン毛の薬剤師: 「そういうことになりますね」
私: 「じゃあ、今までインフルエンザにかかるたびに鼻にぶっ刺されたのはなんだったんですか?」
ロン毛の薬剤師: 「(笑)。お会計だけいいですか?」
私: 「ああ、すんません」
ロン毛の薬剤師: 「色んな病院回っても結果は一緒ですよ。今は国や医師会から帰国者以外の検査は絶対やるなって強く言われてるんで。もし検査をやってくれる医師がいるとすれば、頭がおかしい、と言うと語弊があるけど、その人はきっとちょっと変わった医師です。」
私: 「なるほど。ちょっとよくわかんないすけど、はい、了解です。」
つまりは、ここまでの話をまとめると、コロナっぽいっちゃコロナだけど調べれないから分からない、インフルっぽいちゃインフルだけど、棒ブッ刺せないから、雰囲気で「インフルエンザの疑い」ってことで、ってことなのかな?
なんとも摩訶不思議な診断結果。
お医者さんも薬剤師さんもお上に忖度し、そのまたお上もさらにお上に忖度し、みんながみんな規律正しく忖度して、良くも悪くもギリギリのバランスで保たれてる忖度大国日本。
オリンピックも延期説が濃厚になった今、張り詰めたその糸が切れた時、明るみにならなかったあれやこれやが一気に溢れ出すかもしれない。
日本はその時の備えが出来ているのだろうか。2020年。いま必要なのはメダルの数じゃなくてベッドの数。ぜひとも気持ちを切り替えて、目の前の課題に向け一直線に頑張ってほしい。
とりあえず薬飲んで寝ます。
※写真はVATO6枚目のアルバム『ミトコンドリア』左からギターのkengo、故じいちゃん、わたし。
スーパーマクフライ
ps.己の健康状態、曖昧な診断結果、昨今の情勢を鑑みて、どうにもこうにも危なっかしいんで、4/3の新宿ワイルドサイド東京のVATOライブはキャンセルいたします。応援してくださっている方、共演者の方、関係者の皆様大変申し訳ございません。