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育児は少しずつ楽になってきましたが、隙間時間をぬって、2時間続けてのDVD鑑賞はまだ難しく、
昨日と今日に分けて映画・真夏のオリオンを観ました。



6年前の公開時は、娘の出産直後で公開自体も知りませんでした。
ブログで紹介されていてここ数年、ずっと気になっていた映画です。


私が小さい頃に初めて戦争に触れたのは実家にあった一枚の軍人さんのモノクロ写真。
祖父の兄弟で戦死したとしか聞いていませんが、私の真ん中の弟が今では生き写したように顔がそっくりで不思議な縁を感じます。

その後は、漫画・はだしのゲン。小学生の頃は衝撃を受けました。
今でもたまに近所の児童館息子を遊ばせながら、館内の自動文庫図書館で読みます。
今、この年代になり、戦争の悲惨さばかりではなく他にも伝えたいメッセージがたくさんある事がわかるようになってきました。

今からお盆までの三ヶ月間、戦争について考えるいい時期です。

さて、真夏のオリオンは、第二次大戦中の日本海潜水艦イ-77とアメリカ海軍駆逐艦パーシバルとの海上の攻防を軸に、「犠牲者を出さずに生きて帰る」事を目標に闘ったイ-77潜水艦艦長・倉本と部下達の物語。









こちらは予告編です。




戦闘シーンは控え目で、いわゆる戦争の悲惨さを全面に押し出す映画ではありません。
劇中では魚雷の残数や艦内の酸素濃度が究極に少ない状態での心理戦などを映像で伝え、
静かにスリリングにストーリーは展開していきます。

今のようにインターネットなどの通信形態が発達していない70年前、
限られた情報で先を読むチェスや将棋のような頭脳戦ですね。

海軍は、日本の自衛隊の中でも入るのが一番難しいと聞いた事があります。
専門家でもない素人の私が言っても説得力は全くないのですが、勝敗のカギを握るのは艦長の「読み」と言ってよいでしょう。

お互いを認めつつ、がっぷり四つで組んだ日米海軍の闘いは見応え充分。
真夏のオリオンの見所の一つだと思います。
戦いが終わり、海上で日米の兵士達が真夏のオリオンを見上げるシーンでは涙がこぼれました。

結局最後まで人間魚雷は使わず、日本が降伏したと知るや戦いを終わりにして、「終わりではなく始まりなんだ」と泣き崩れる若い兵士に言葉をかける主人公。

「あくまでフィクション」、と映画を観るかは人それぞれですが、国の為に死ぬのではなく何としてでも生きて帰ると決意して戦場で戦った人達も実在していたと思います。


じんわり、ゆっくりと感動する映画でした。



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