こんにちは、シッキーです。
さて、VapeSickの新シリーズ「5 Coffees」、大好評です。ありがとうございます。
新シリーズの発売を記念して、5 CoffeesにまつわるVapeSickの物語を、今回から5話に分けてお送りします。第一話目は「香料不使用への挑戦」と題しまして、そもそも5 Coffeesはどういうコンセプトのもと生まれたのか。その発端をお話しします。
電子たばこ用のリキッドというのは、以前「電子たばこは安全か?」シリーズでお話ししたように、プロピレングリコール、グリセリン、香料を主原料として作られます。この三大要素は、リキッドには原則必要不可欠なものです。メーカーによっては、これにさらに甘味料を添加したり着色料を添加したりするケースもあります。
僕は日ごろから、食品を買う際には裏側の成分表をよくチェックします。できるだけ添加物の少ないものや、信頼性の高いものを選ぶようにしたいからです。たとえばレモン汁一つとっても、製品化されたレモン汁にはクエン酸や香料など、“純粋なレモン汁以外のもの”が入っている場合がほとんど。そして実際に味わってみると、なんか不自然な臭いがする……。その臭いを我慢して食事をしたり飲み物を飲んだりするくらいなら、ちゃんとレモンを包丁で切って、絞るくらいの手間は惜しまない方がいいというのが、僕の考え方です。そんなわけで、香料の類があまり好きではありません。
もちろん香料を否定するわけではなく、香料には香料の正義があります。とりわけE-Juiceで香料をどう調香するかというのは、メーカーの腕の見せ所。
しかし、“常識”にとらわれない発想こそ信条の我々には、やはり「香料を使わないで何とかできないものか」という思いが常にありました。我々はこれまで、それこそ星の数ほどの香料を研究・実験してきましたが、どこか香料に依存したこうしたルーティンを壊したかったのかもしれません。
そんな夢みたいなことを考えつつ、それを実行に移し始めたのがちょうど昨年2016年の夏頃でしょうか。最初はコーヒーに限らず、とにかく色々なものを煮出してみるところから始めました。商品化するためには生鮮品は原料にできませんが、それが分かっていてもワカメやコンブを煮出してみたりしたものです。好奇心が赴くままに。
やはり“飲むアロマ”といわれるコーヒーの香りは素晴らしいものでした。「これを何とかリキッドに応用できないか」ということで、そこからは試行錯誤の始まりです。
香りの抽出の仕方、方法、時間、順序、温度、分量、様々な観点から何度も試行錯誤しデータをとって、5 Coffeesは少しずつ洗練されていきました。そしてついに納得のいくものができる頃には、VapeSick独自の製法をマニュアル化することにも成功したのです。
「ついに香料を一切つかわないリキッドを完成させた!」
VapeSickはこれまでも、合成香料の採用は極力避けて、天然香料を採用するよう意識してきました。しかし、元素記号や化学式を頭で分かってはいても、その正体を感情的に理解できないようなもどかしさを覚えていたのも事実。そこで我々は、独自の香料の製造を試みました。もちろん天然素材にこだわって。するとこれがもう手間と時間とお金のかかることかかること。おまけに場所まで取ります。
そこまで無理をして香料を使うよりも、やっぱり“香料・着色料、一切不使用”の方がだんぜん魅力的ですよね。ずいぶんと時間はかかりましたが、実現できました。思い続ける限り、いつかは形にできるものなのだなと思います。
5 Coffeesが生まれた経緯をもっと根源的に辿ると、僕がVapeデビューしたときにまで遡ります。それこそ僕がVapeデビューをして生まれて初めて試したリキッドが、海外製のコーヒー味だったのです。
そのとき僕は、イメージと実際の味のギャップに失望し、電子タバコというカルチャーに早々と見切りをつけそうになりました。しかし、それは同時に「おいしいリキッドを作ろう」というVapeSick発足の動機でもあり、また、おいしいコーヒーリキッドを作るというのも、僕としてはある意味で原点回帰のようなところがあります。
5 Coffeesという、味や香りだけでなく“香料・着色料一切不使用”という、コンセプトまで納得できる素晴らしいシリーズを完成させた今、僕個人としては電子タバコデビューした当時から続くコーヒーフレーバーとの因縁をようやく解消したといった気持ちです。
そういう意味で5 Coffeesは、僕自身のルーツであり、VapeSickのルーツでもあるのです。
次回、5 Storys二話目は「悪路の果てに」をお話しします。





