【所感】

 最近、様々な本を読んでいて、
  これからの社会ではロジカルでテクニカルな手法を身につけただけでは、
  抜きん出た人材にはなれないのでは?
 と勝手に感じてたりしました。
 
 で、なんとな~く自分がこれから重要になってきそうだなぁと思ってるのが、
 感情や感性などの人間クサいというか、精神的というか、心に関連する部分です。
 ( 先日、マイライフ実験室のKenさん が、似たような考察を挙げられておりチョット嬉しかったです(^^) )
 
 ということで、"感情を動かす力"というテーマで書かれていた本書を読んでみました。
 
 
 記載されている実例は秀逸で、今後、プレゼン等実施する際には、
 流れの他にストーリーの要素も考慮に入れてみようかな?と思わされました。
 新しい視点を提供頂き、大変勉強になりました。

 
 あとは、
  ・全体的に「人は~なものである」と経験知的に説明されている文が多く、
   データによる裏づけが記載されていない。
  ・黄金律を記載しているが、ストーリーは万能ではないとも述べている。
  ・ストーリーは使う場合と使わない場合を見極める必要があると述べているが、
   その見極めの具体的方法は記載されていない。
 という部分が少し気になったので、そこを記載いただければ
 より深く学べたかなぁ~と思いました(^^)
 


【ロジックやデータだけで人は動かない】

人は論理=ロジックやデータだけでは動かない。
むしろ、感情で動くことの方が多い。

 ⇒客観的なデータやロジックにより結論が決まりかけている案件でも、
  誰かの感情的な発言で、話の流れが大きく変わることもある。


【仕事でストーリーを使うメリット】

ストーリーには感情を動かす力がある。
相手の感情を動かし共感してもらうことが可能である。

 ①興味が持てる
  人間は根本的に物語が好きである。
  ストーリーで話すことで、人に興味を持ってもらう可能性が高くなる。
  ストーリーで「とりあえず」興味を持ってもらおう。
 
 ②感情が動く
  ストーリーは人の感情を動かすことができる。
  感情を動かし「感動」を得れば、人はおのずと動いてくれる。
  ストーリーで人を"ワクワクさせる"流れを仕事で利用する。

 ③記憶に残る
  ストーリーは、
   (1)文脈効果 … 物事を点ではなく流れで示す)
   (2)感情と記憶の結びつき … 感情を動かされたときの記憶は強く残る
  といった、2つの特性を利用することができる。
  結果、人の記憶に残りやすい。
  
 ④差別化できる⇒オンリーワンになれる
  オリジナルのストーリーを開発することができれば、 
  成熟市場で差別化が難しい商品でも新しいカテゴリーを作り出すことが可能。
  (※最終項:ボルヴィックの例)
 
 ⑤失敗を語ることができる⇒より深く共感する
  ストーリーでは、失敗を語り共感に繋げることが可能。
   ・失敗事例の列挙 … 信用を失う
   ・ストーリー形式 … 失敗がある方が人として愛され共感を呼ぶ
  反対に、ストーリーを用いなければ自ら失敗を語ることは難しい。
  
 ⑥感情移入できる⇒人・商品・企業のファンになる
  人は、興味の無い人や会社や商品でも、そのバックグラウンドにある
  エピソードを知ると感情移入をしてしまう。
  結果、ファンとなり応援しようとする気になる。
  
 ⑦イメージを共有できる⇒行動にかりたてられる
  ストーリーは、人にイメージを共有させる力を持つ。
  イメージが共有できると、ストーリーに触れた人々は、
  自分もそのストーリーに参加しようと行動する。
  結果、イメージの実現が促進される。

 ⑧人に伝えたくなる⇒口コミが広がる
  ストーリーは、人に伝えたくなる。結果、口コミを発生させる。
  口コミは、一人一人が情報発信可能なネット時代において大きな力を持つ。
  ただし、ストーリーは事実に基き、伝えるべき価値がなくてはならない。
  

【ストーリーの黄金律】

 ストーリーの黄金律とは、人を感情移入しやすく、感動しやすく、
 行動に駆り立てやすくする物語に共通して存在するストーリーパターンである。
  
 ①黄金律に含まれる3大要素
  黄金律には
   (1)何かが欠落してる、もしくは欠落させられた主人公
     ⇒人はすべてが満たされた幸福な主人公には感情移入しない。
      何かが欠落した状態の主人公が頑張るからこそ感情移入する。
   (2)主人公がやり遂げようとする遠く険しい目標・ゴール
     ⇒目標やゴールが高く険しいほど、それに立ち向かう主人公が
      魅力的になる。
   (3)乗り越えなければならない数多くの葛藤・障害・敵対するもの
     ⇒葛藤や障害が多ければ多いほど、人はワクワクドキドキし
      主人公やストーリーに感情移入する。
  が含まれる。
  これらの要素を揃えるだけでも人の心を動かす可能性が高くなる。
  
 ②構成はTDL方式で
  TDLは東京ディズニーランドの略。
  「TDL方式」とはTDLアトラクションの
   ・つかむ   … ぱっと見ておもしろそうな印象を与える。
   ・揺らす   … 次から次へと色々なスリルが押し寄せる。
   ・満足させる … 体験後、おもしろかった、また乗りたいと思わせる。
  という特徴から著者が作った造語。
  これに基き、物語は
   ・タイトルやオープニングでおもしろそうと思わせ(=つかんで)
   ・成功と挫折を繰り返させてハラハラさせ(=揺らして)
   ・最後はハッピーエンドでよかったよかった(=満足させる)
  で構成する。
  

【ストーリーの注意点】

 ①聞き手による解釈の差異
  聞き手の感性や理解力により解釈に差がでる可能性がある。
  数字自体やデータが力を持つ場合には、ストーリーを使わない方が良いかもしれない。
  
 ②食わず嫌いされる可能性
  ストーリー形式というだけで拒否反応を示す人も確実に存在する。
  伝える相手がどういうタイプかを見極めることも大切。
  
 ③マイナスの評価を受ける可能性
  どんなに共感を得るストーリーでも、反感を感じる人がいることは
  覚悟しておく必要がある。