全部自分への戒めだった。
あー、そこまで言っちゃ、良くないなあ。
言葉遣いは最後まで崩さず通した?
訴えたことは、妥当な内容?
感情的になってない?
どんだけ腹が立っても言っていいコトと悪いことコトがあるねんで。
相手をやり込めることだけに集中して、勢いだけで言い放ったコトバは、往々にして諸刃の剣になるよ?
例のお局にネチネチといじめられてた、あの若い男子が、またもや彼女と揉めて、挙句はキレて派手に噛みついたという。
「やってしまいました」
と後悔しきりでアタシに報告に来た。
「アナタは何人の職員を潰したら気が済むんですか。アナタにやられた職員のことは、新人の僕ですら聞いています」
と彼女に正面から言ったらしい。
あちゃちゃ![]()
そこで彼女も、
一体、自分が誰を潰したというのか、
誰からそんなことを聞いたのか、
と彼に詰め寄り、
「そんなことは言えません。言う義理もありません」
と彼が答えた途端に彼女は、
根も葉もないことで、私の尊厳を傷つけることが許されると思っているのか、
と震えんばかりに、ありとあらゆる怒りの言葉を彼にぶちまけたという。
それでも負けじと、
「アナタは自分で自分の首を絞めているだけだ。誰もアナタには同情もしない」
と言い放ち、気づいた時にはアフターフェスティバル![]()
オイオイ。
それ、どーやって、誰が収拾すんのさ。
そもそも、アタシも後先考えず、若い頃はよく感情を爆発させていた。今でも時々あるけど。
その時は「やっつけた!勝った!」って気持ちになるんだけど、すぐに「やっちまった」感と自己嫌悪で悶絶することになるのだ。
「それで今どんな気持ちなの?」
と聞くと、
「ひどく落ち込んでます」と。
学生時代にいじめられた経験もあるらしく、その時に爆発したこと、そして、その後ものすごく嫌な思いをしたのに、それをまた繰り返している自分がものすごく嫌だと。
彼にいじめられた経験があると聞いても驚かなかった。
彼のようなタイプをいじめる人間は五万といる。珍しくない。
だけど、そういう人たちは、誰かをいじめていないと自分の均衡が取れない。
要は誰かをいじめて虚勢を張らなければならないくらい、自分に自信のない人たちなのよ。
そんなに自分に自信が持てないなんて…そうやって思ったら可哀想な人たちじゃない?
可哀想だなあ、と思ったら、それ以降はソイツに言い返してやっつけようとは思わなくなる。
アタシがここまで来るのに、自分の気持ちの落とし所を見つけるまでに何十年もかかったこと。
アタシは実はネガティブな思考の人間で、自分のことがあまり好きではないと言うこと。
自分の怒りに翻弄されて、ものすごく疲れるということも彼に話した。
彼の目が点になっていた。
アタシは常にイキイキと自信に溢れて見えていたらしい。
ウソやん。
アタシは、ものすごーく自分が嫌いで、いつでも「なんでこんなんなんやろ。なんでアタシはちゃんとでけへんのやろなあ。なんの値打ちもない」
と自分に対してしょっちゅう思っている。
アタシさ、こんな性格やからキミのこと理解できるんやで。
中学ん時にバスケ部の先輩に散々いじめられはしたけど、ホンモノのいじめは経験したことないと思ってるし、いじめたこともないと思ってる。
学生のときから鳴り物入りで、その場その場をやり過ごしてきたけど、自己肯定感は実は低い。
アタシこそ、自信満々に見えるように虚勢を張ってるだけやわ。
でも、だからこそキミに賢く立ち回るように話ができるんかもしれへんなあ。
彼はビックリして固まってた。![]()
さてさて、今回、場はかなり荒れて、幹部も重い腰を上げ始めたと言う。
だけどさ、やっぱりパワハラお局は放置してたらあかんのちゃう?
そもそも彼女が原因で何人が退職したり、病欠になってる?
ヒステリックにキャンキャンやって、何もかも自分の思い通りなんて、大奥の時代やないねんからさ。もうそろそろ、テコ入れするべきやとアタシは思うけどなあ。
事業主には、職場環境を整えると言う、一番当たり前の基本的な責務があるんとちゃいまっか。
サッサとなんとかしたりーな。
ほんま。