今日も獣界は相変わらず平和だ。
どっかの世界と違って平和だ。
最近は何故かレギュラーか!ってくらい魔界に行きっぱなし。
だから、今日は久し振りに自分の世界でゆっくり…。
と思っていたのだが行き成り家に訪問して来た奴によって崩された。
で、結局俺は魔界に足を踏み入れることになってしまった。
突然、家に訪問してきたのは吸血鬼の綺亜(キア)。
慌ててて、全く話が噛み合わないので魔界に来た。
綺亜の部屋に居た誌依(シイ)に話を聞いたところ…。
どうやら駕燕が相変わらず鬼畜魔王(次期)様に強姦めいたことをされているようで…。
誌:何かね、駕燕が新人の千秋クンに助けを求めたらしいんだ
綺:そしたら、それが掩隆様にバレちゃって…
誌:さっきまで断末魔が響いてたんだよ
綺:アレは拷問だよ
誌:嫉妬の度を超えてるね。あれはヤりすぎだよ
綺:偶に帝が加わってるのがあり得ない…。兄貴として呆れる…
虎:で、俺にどうしろって?
誌:虎馬サンは心配じゃないの?! 駕燕が壊されちゃうかもしれないんだよ?!
虎:心配だけど…。じゃあ、俺たちに何か出来るの?
誌:俺たちで何か出来れば虎馬サン呼んで無いよ! 何も出来ないから呼んでんじゃん!
虎:じゃあさ、駕燕は何て言ってるの? 掩隆から離れたいって言った?
綺:……言ってない…な
虎:言わないと思うよ。…駕燕は期待してるからね、あの魔王様に
誌:期待なんかしたって無駄だよ。掩隆は駕燕をオモチャとしてしか見てないもん!
虎:……………あ、駕燕だ…
駕燕は先程まで痛々しい行為をしていたせいか何処となく虚ろだった。
誌依は思わず駕燕に駆け寄った。だが駕燕はスルーして虎馬の元へ。
虎馬の胸に顔を埋めて行き成り泣き出す駕燕。
よく見れば身体のあちこちに痣が残っていた。今日は殴られたようだ。
虎:俺の胸で泣くのは構わないけどさ、とばっちりだけは勘弁してね
駕:…え?
虎:別に俺は本気で次期魔王様と戦闘しても良いけど。それだとお前が困るだろ?
駕:掩隆には虎馬とは何でも無いって言ってるから大丈夫…。寧ろ危ないのは千秋
誌:もうさ、ぶっちゃけ駕燕は誰が好きなの?
綺:掩隆だってハッキリして欲しいって思ってるよ。それが行動に表れてるんだと思うし
駕:………ない……よっ
虎:は?
駕:分かんないよ!
虎:…んだよ、それ…!
虎馬は持っていたコーヒーカップをキレて砕いた。
その場の空気が一気に冷えた。綺亜と誌依は固まる。
虎:テメェがハッキリしねぇから色んな人が迷惑してんだろ? なぁ、分かっててやってんだろ? そんなに周りの連中を困らせてぇか? そんなに周りの連中に迷惑かけたいか? 千秋だってな、お前が本命ってワケじゃねぇよ。大体、人間界に彼女居るしな。まぁ、こっちは一夫多妻制が認められてるから彼女だ妻だって何人居ても良いんだろうけど人間界じゃそうはいかねー。千秋だって大変なんだよ。……掩隆だってそうだろ? 綺亜の言う通りだ。いい加減、変な期待なんか捨てて想ってること全て言っちまえや。掩隆に対する気持ちだけ言えば全てが丸く収まる。俺だって一々呼ばれるの面倒なんだよ、実際。呼んでくれるのは嬉しいけどさ、こうゆう事はもう無しにしてくれや。毎回毎回、呼ばれる度に思ってたよ。全ての原因は駕燕、テメェにあるってな。でも、言うのを抑えてきた。確信無しにお前を傷付けたくなかったし。だが、今日でハッキリした。……やっぱ全ての原因はテメェだわ。つーか、俺、今日はもう帰るわ。ちょっち人間界に用事あっから。んじゃーね。ちゃんとハッキリ言えよ
マシンガンの如く喋り倒すと虎馬は自分の世界へと帰って行った。
残された誌依と綺亜と駕燕は驚いて暫く固まっていた。
反論する間も与えてもらえなかった駕燕はただ俯くだけ。
そんな駕燕を誌依と綺亜はどうすることも出来ず、見てるだけだった…――。