徒然 | マニア熟の格闘日記

マニア熟の格闘日記

愛猫と格闘技とレアなお酒の日々
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エロスの追及・辛口コメント

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都内某所

巨大繁華街を抱えているとは思えない、置き去りにされた街

高層マンションと、大手オフィスビルに囲まれ、細い路地が絡み合っている


昼間は、長年この街で生活してきた老人達が、井戸端会議

あっちが痛い。
こっちが痛い。
相手の話しは聞かずに、話し疲れるといつの間にか居なくなる

夕方には、どこからか?帰宅のアナウンス
無機質な音の組み合わせは、時刻の知らせと共に、乾いた街を突き付けられる


暫くすると、やんちゃ盛りの子供達が聞こえて来る


その一瞬に、乾いた街…置き去りにされた街の《明日の脈》を感じる

平凡な日常のそんな人声が、今日は聞こえない

窓に
ベランダに
外階段の屋根に
打ち付ける雨

音のヴェールを超えて、狭い部屋を街中から切り取ったような雨音

野良猫は、どこに潜んでいるのだろう


この部屋に雨漏りなどは無いのに、部屋の隅で身体を丸めて眠っている家猫


人間も酷い雨の日は、どこかで凌ぎ雨が上がるまで休んでいたのだろう


なんとなく眠いのは、そんな本能だろうか


気だるさと、切り離された非日常の時間の流れが、ゆらゆらと浮いているのか?沈んでいるのか?


遠い記憶の羊水の中は、きっとこんなおももちだったのだろう


余計な事は考えず、自分の鼓動と外界の気配を水の向こうに感じて


只、出でる《時》に備え、内在する力を付ける

未熟で有りながら完璧な生き物

食べて、寝て、起きて、動いて…コミュニケーションと社会のヒエラルキーに汲々とする

乾いた街が雨で潤うように
雨音だけを聴いて、瞼を閉じる


それだけで、羊水に浮いていた《時》に退行するけど、同時に細胞の至る所に活力が満ちて来る


打ち付ける雨に切り取られ、水を自分の中に取り込む


この揺らぎを共有する人と出会う事は可能だろうか?
その人を探す旅を人生と言うのだろうか?


男と女が混ざり合って出来た未熟な生き物…置き忘れた何かを探す事を人生と言うのだろうか


雨は外に降っているのか
内に降っているのか

顔も解らない朧気な手を、取りたいのか?払いたいのか?判らない夜


今は、まだ降り止まない雨に濡れ、浸っていよう

何かが溢れた《時》
未熟な一部が成熟するのだろう



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☆わざと曖昧にしました。えろを探せ!