2011年7月地上波アナログ放送は終了します...。でも、それだけではないのです!!!(その2)
その1はこちらです。本来なら、同時期に書くべき内容のようですが、当時僕はさっぱり理解できなかったのです。最近やっと理解できたので、ここで書くことにしました。
今、テレビで盛んに、「2011年7月地上波アナログ放送は終了します」と宣伝をしていて、地上波デジタル放送(いわゆる地デジ)対応の設備を準備するように促しています。そうしないと、2011年7月以降地上波のテレビが全く見れなくなってしまうからです。テレビ局も、見てもらわないと視聴率が上がらないので、必死です。
ところで、2011年7月にはもう一つ重要な出来事が予定されています。こちらは、既存のテレビ局にとっては都合の悪い話なので、基本的にスルーされていて、あまり話題になってません。
実は、「2011年7月までにBSアナログ放送は終了し、空いた周波数及び新たに獲得した周波数を新規参入の事業者に割り当てるので、BSデジタル放送局が一気に増えます!!」らしいのです。
このことは、つまり、「地デジ対応のことばかり気にしていると、BSデジタル放送の対応が無視され、気がついたら(特に新たに獲得した周波数帯の)BSデジタル放送を見れなくなってしまいます。」ということを意味します。
その1ではここまで書きました。しかし、実は、2011年7月にはもう一つ重要な出来事が予定されています。こちらは、既存のテレビ局にとっては「どうでもいい話」なので、基本的にスルーされていて、あまり話題になってません。
実は、「2011年7月までに地上デジタル音声放送は終了し、現在利用しているデジタルラジオ受信機は利用できなくなります!!!」らしいのです。
「???」
「地上デジタル音声放送」ってなんだ?しかも「デジタル」なのに「終了」?
どこかのサイトで初めて知ったときに思った感想でした。
デジタル放送は、テレビだけではなくて、ラジオでも計画されているそうです。ラジオのデジタル放送を「地上デジタル音声放送」と呼ぶらしく、通称「デジタルラジオ」と呼んでいいみたいです。
「デジタルラジオ」はまだ試験放送の状態で、関東と関西の一部地域でしか聞けません。開始当初は関東でも関西でも、AM/FM/短波のラジオ局がたくさん参加したのですが、諸般の事情で撤退が相次ぎ、今はAMのラジオ局が中心となって試験放送が続いています。
さらに、「デジタルラジオ」の受信機があまり普及していなくて、パソコン用チューナーを買って利用するか、「デジタルラジオ」に対応しているauの携帯電話(2年位前に発売された機種)を手に入れるしかありません。しかも、2011年7月までに地上デジタル音声放送は終了するため、それ以降は現在利用しているデジタルラジオ受信機は利用できなくなります。
では、2011年7月以降はもう「デジタルラジオ」はどうなるのでしょう。
総務省のこのページによると、「デジタルラジオ」の位置づけが、「携帯端末向けマルチメディア放送サービス」の「地方ブロック向けデジタルラジオ放送」ということになり、周波数もVHF-Lowバンド(アナログテレビの1~3chに相当)が割り当てられるそうです。試験放送は7ch付近を利用しています(関東も関西もテレビは7chを使ってません)ので、現在利用しているデジタルラジオ受信機が利用できなくなるのです。
そもそも、「携帯端末向けマルチメディア放送サービス」っていうのも初耳だったのですが、これは2011年7月以降利用されなくなる「地上アナログ放送」の跡地(1~3chと4~12ch)の有効利用するための概念みたいで、「地方ブロック向けデジタルラジオ放送」以外に、「全国向けマルチメディア放送」というのもあり、こちらはVHF-Highバンドの一部(アナログテレビの10~12chに相当)が割り当てられています。
こうなると「デジタルラジオ」といっても、「トランジスタラジオ」の面影はまったくないですね。
「全国向けマルチメディア放送」については、もっと調べてからこのブログに書いてみます。
さて、「デジタルラジオ」は「デジタル」なので、従来のアナログ放送でのAM/FM/短波といった区分は意味がなくなります。「デジタルラジオ」に各ラジオ局が参加すると、一つの機種だけでバンド変更の必要も無く、「全てのラジオ局」を選択できるようになります。これはものすごい「規制緩和」だと思います。
まず、「AM」しか聞けないラジオだったのが「FM」も聞けるようになったのと同じ効果が出るので、「AM」→「FM」に聴取者が流れるチャンスができます。
一方、「AM」の音質が格段によくなり、「FM」の優位性が相対的になくなるので、「FM」→「AM」に聴取者が流れるチャンスができます。たまたま、W54Sに「デジタルラジオ」の機能がついていたので聞いてみたのですが(買ってから1年半経っているのに今頃になって初めて使った機能でした)、内容が「AMラジオ」なのに音が「FMラジオ」になっててびっくりでした。
さらに、もし「短波」の事業者も参入すれば、「短波」を聞ける受信機を持たなくても「短波」を聞けるようになるので、「FM」、「AM」→「短波」に聴取者が流れるチャンスができます。
ということは、各ラジオ局は「搬送キャリア」の特性に合った(悪く言えば縛られた)番組作りではなくて、完全に内容勝負の番組作りをしないといけなくなるのです。
ちなみに東京では昼間でもAMがNHK2波、民放3波、越境民放1波、AFN1波、FMがNHK1波、民放3波、越境民放4波、放送大学1波、短波が民放2波を聴く事が可能なので、全事業者が「地上デジタル音声放送」に参加すると、合計18波が同じ土俵に上がることになります。これは厳しい戦いです。
ただ、「地上デジタルテレビ放送」と「地上デジタル音声放送」の違いは、「地上デジタルテレビ放送」については「地上アナログテレビ放送」が完全に廃止され一本化されるのに対して、「地上デジタル音声放送」については「地上アナログ音声放送」は廃止されません。つまり、「AM/FM/短波/デジタル」でいくそうです。
確かに、仮に「地上アナログ音声放送」を廃止することになったとしても、商用車のカーステレオをわざわざ買い換えて「地上デジタル音声放送」に対応させる事業者はあまりなさそうです。また、「地上デジタル音声放送」は「地上アナログ音声放送」と違って、ノイズすらない無音状態が発生するので、有事に都合が悪い場合もあるのかも・・・。さらに、コミュニティFM放送の処遇も問題になります。「地上デジタル音声放送」に移行するだけのお金を負担できるのかどうか・・・。
HPにラジオ局一覧(AM・短波・FM・デジタルラジオ)を載せてます。従来は、AMとFMを分けて書いてましたが、「地上デジタル音声放送」時代に対応するために、両者を一つにまとめました。さらに、短波と、デジタルラジオも加えました。さらにさらに、AMは「略称」から「愛称」に変えました。
その他の関連ページはこちら。
「地上デジタルテレビ放送」について:(社)デジタル放送推進協会(Dpa)
「地上デジタル音声放送」について:(社)デジタルラジオ推進協会(DRP)
「地方ブロック向けデジタルラジオ放送」について:VHF-LOW帯マルチメディア放送推進協議会(VL-P)
「全国向けマルチメディア放送」について:
(株)マルチメディア放送(mmbi)
メディアフロージャパン企画(株)
モバイルメディア企画(株)
その1はこちらです。本来なら、同時期に書くべき内容のようですが、当時僕はさっぱり理解できなかったのです。最近やっと理解できたので、ここで書くことにしました。
今、テレビで盛んに、「2011年7月地上波アナログ放送は終了します」と宣伝をしていて、地上波デジタル放送(いわゆる地デジ)対応の設備を準備するように促しています。そうしないと、2011年7月以降地上波のテレビが全く見れなくなってしまうからです。テレビ局も、見てもらわないと視聴率が上がらないので、必死です。
ところで、2011年7月にはもう一つ重要な出来事が予定されています。こちらは、既存のテレビ局にとっては都合の悪い話なので、基本的にスルーされていて、あまり話題になってません。
実は、「2011年7月までにBSアナログ放送は終了し、空いた周波数及び新たに獲得した周波数を新規参入の事業者に割り当てるので、BSデジタル放送局が一気に増えます!!」らしいのです。
このことは、つまり、「地デジ対応のことばかり気にしていると、BSデジタル放送の対応が無視され、気がついたら(特に新たに獲得した周波数帯の)BSデジタル放送を見れなくなってしまいます。」ということを意味します。
その1ではここまで書きました。しかし、実は、2011年7月にはもう一つ重要な出来事が予定されています。こちらは、既存のテレビ局にとっては「どうでもいい話」なので、基本的にスルーされていて、あまり話題になってません。
実は、「2011年7月までに地上デジタル音声放送は終了し、現在利用しているデジタルラジオ受信機は利用できなくなります!!!」らしいのです。
「???」
「地上デジタル音声放送」ってなんだ?しかも「デジタル」なのに「終了」?
どこかのサイトで初めて知ったときに思った感想でした。
デジタル放送は、テレビだけではなくて、ラジオでも計画されているそうです。ラジオのデジタル放送を「地上デジタル音声放送」と呼ぶらしく、通称「デジタルラジオ」と呼んでいいみたいです。
「デジタルラジオ」はまだ試験放送の状態で、関東と関西の一部地域でしか聞けません。開始当初は関東でも関西でも、AM/FM/短波のラジオ局がたくさん参加したのですが、諸般の事情で撤退が相次ぎ、今はAMのラジオ局が中心となって試験放送が続いています。
さらに、「デジタルラジオ」の受信機があまり普及していなくて、パソコン用チューナーを買って利用するか、「デジタルラジオ」に対応しているauの携帯電話(2年位前に発売された機種)を手に入れるしかありません。しかも、2011年7月までに地上デジタル音声放送は終了するため、それ以降は現在利用しているデジタルラジオ受信機は利用できなくなります。
では、2011年7月以降はもう「デジタルラジオ」はどうなるのでしょう。
総務省のこのページによると、「デジタルラジオ」の位置づけが、「携帯端末向けマルチメディア放送サービス」の「地方ブロック向けデジタルラジオ放送」ということになり、周波数もVHF-Lowバンド(アナログテレビの1~3chに相当)が割り当てられるそうです。試験放送は7ch付近を利用しています(関東も関西もテレビは7chを使ってません)ので、現在利用しているデジタルラジオ受信機が利用できなくなるのです。
そもそも、「携帯端末向けマルチメディア放送サービス」っていうのも初耳だったのですが、これは2011年7月以降利用されなくなる「地上アナログ放送」の跡地(1~3chと4~12ch)の有効利用するための概念みたいで、「地方ブロック向けデジタルラジオ放送」以外に、「全国向けマルチメディア放送」というのもあり、こちらはVHF-Highバンドの一部(アナログテレビの10~12chに相当)が割り当てられています。
こうなると「デジタルラジオ」といっても、「トランジスタラジオ」の面影はまったくないですね。
「全国向けマルチメディア放送」については、もっと調べてからこのブログに書いてみます。
さて、「デジタルラジオ」は「デジタル」なので、従来のアナログ放送でのAM/FM/短波といった区分は意味がなくなります。「デジタルラジオ」に各ラジオ局が参加すると、一つの機種だけでバンド変更の必要も無く、「全てのラジオ局」を選択できるようになります。これはものすごい「規制緩和」だと思います。
まず、「AM」しか聞けないラジオだったのが「FM」も聞けるようになったのと同じ効果が出るので、「AM」→「FM」に聴取者が流れるチャンスができます。
一方、「AM」の音質が格段によくなり、「FM」の優位性が相対的になくなるので、「FM」→「AM」に聴取者が流れるチャンスができます。たまたま、W54Sに「デジタルラジオ」の機能がついていたので聞いてみたのですが(買ってから1年半経っているのに今頃になって初めて使った機能でした)、内容が「AMラジオ」なのに音が「FMラジオ」になっててびっくりでした。
さらに、もし「短波」の事業者も参入すれば、「短波」を聞ける受信機を持たなくても「短波」を聞けるようになるので、「FM」、「AM」→「短波」に聴取者が流れるチャンスができます。
ということは、各ラジオ局は「搬送キャリア」の特性に合った(悪く言えば縛られた)番組作りではなくて、完全に内容勝負の番組作りをしないといけなくなるのです。
ちなみに東京では昼間でもAMがNHK2波、民放3波、越境民放1波、AFN1波、FMがNHK1波、民放3波、越境民放4波、放送大学1波、短波が民放2波を聴く事が可能なので、全事業者が「地上デジタル音声放送」に参加すると、合計18波が同じ土俵に上がることになります。これは厳しい戦いです。
ただ、「地上デジタルテレビ放送」と「地上デジタル音声放送」の違いは、「地上デジタルテレビ放送」については「地上アナログテレビ放送」が完全に廃止され一本化されるのに対して、「地上デジタル音声放送」については「地上アナログ音声放送」は廃止されません。つまり、「AM/FM/短波/デジタル」でいくそうです。
確かに、仮に「地上アナログ音声放送」を廃止することになったとしても、商用車のカーステレオをわざわざ買い換えて「地上デジタル音声放送」に対応させる事業者はあまりなさそうです。また、「地上デジタル音声放送」は「地上アナログ音声放送」と違って、ノイズすらない無音状態が発生するので、有事に都合が悪い場合もあるのかも・・・。さらに、コミュニティFM放送の処遇も問題になります。「地上デジタル音声放送」に移行するだけのお金を負担できるのかどうか・・・。
HPにラジオ局一覧(AM・短波・FM・デジタルラジオ)を載せてます。従来は、AMとFMを分けて書いてましたが、「地上デジタル音声放送」時代に対応するために、両者を一つにまとめました。さらに、短波と、デジタルラジオも加えました。さらにさらに、AMは「略称」から「愛称」に変えました。
その他の関連ページはこちら。
「地上デジタルテレビ放送」について:(社)デジタル放送推進協会(Dpa)
「地上デジタル音声放送」について:(社)デジタルラジオ推進協会(DRP)
「地方ブロック向けデジタルラジオ放送」について:VHF-LOW帯マルチメディア放送推進協議会(VL-P)
「全国向けマルチメディア放送」について:
(株)マルチメディア放送(mmbi)
メディアフロージャパン企画(株)
モバイルメディア企画(株)
