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夜明けと雲とすずめ

楽天ブログでは、日々の備忘録に携帯写真日記「夜明けと雲とすずめ」を書いてきましたが、写真投稿がうまくできなくなり、そのままに。
こちらでは、たまには書こうかな。

夫のこと。


4月から通院再開するも耳だれが増えて聴こえなくなり、6月には癌が疑われて検査、検査。

7月初旬には癌確定。

8月1日から入院、その日から治療開始。

予定は9月いっぱい。


放射線治療と超選択的なんとか、って抗がん剤の治療です。

耳穴から育って?周りを圧迫してる癌を1割小さくしましょう、、、って


で、そのあとは?

手術したら頭を開いて、脳ミソを片側に寄せて空間作って、顔の半分がなくなるから、ちょっとすぐには…そのときにはまた検討しますから


え?で?

一番の苦しみである痛みはとれますか?


いや、痛みがとれるのは一番最後です


え!?最後って?

意味あるの?


そのまま、聴いてないのだが。

主治医は話もシャシャイッと切り上げるタイプで、入院中は一回来ただけ、1分もかからず「また何かあれば」と言い終わらぬうちに廊下に消えた。チームだからと。でもあくまで主治医、セカンドオピニオンに行きたいと言ったときも、○○大か▽▽大病院しか紹介状書かないと、断られた。


しかし、とにかく入院した。

 

数年かかって増す一方の痛み(五寸釘を耳に打ち込まれてるようだという)と、


入院あるあるで、辛いのは狭いベッド。


大柄な男性にはそりゃ狭い。枕が固いんで患部が痛い。 


窓側から離れた廊下側でカーテンで仕切られた空間はいつも薄暗く陰鬱になるとか。

同室の方の激しい音とか、ナースさん忙しすぎて、コールしても忘れられたり、引きつぎ連絡がスムーズにいったことがないという

まさにあるある。


あと意外なとこで辛いのは病院食らしい。


私が入院したときはけっこう美味しかったよ?と味見したら

うーん、これは確かにちょっと、、、

な感じ。匂いがね、どうも。


副作用の吐き気でかなり敏感にもなってるとこに、いろんな食べ物の混ざり合うもわんとした匂いのほか、プラスチック食器が消毒?の匂い。

菜っ葉系はすべて味がしない。

薄味とかそういうんじゃなくて、素材の味もしない。

 

でも食べないと「点滴します」なので、売店で買ったプリンや、家から用意したおにぎりとか果物をしばらく食べてた。

今まで苦手だったコンビニのサンドイッチが美味しく感じたらしい。匂いが食べ物らしいし、普通だから。

 

食べる、匂いって、大事。

入院生活に影響大。

贅沢だとか、そんな話だけではないようだ。

 

治療から1ヶ月、今は口があまり開かなくなり、噛むのも痛みが増してきて、

口の中もしみるようで、飲み込みにくくもなってきてる。

それも副作用らしい。顎を支える軟骨がないから。

 

なので、癌による激やせに続いて、まだ痩せてきてる。

点滴大嫌いなので、一つでも点滴増やしたくないと、すこーしだけ、すこーしずつ、がんばって口から食べてる。


すっかり気も体力も弱ってる。

ムショみたいや、て。はよシャバに出たい、て。普通に風に吹かれたい、て。

泣くんよな。


入院初日の放射線受ける直前が一番元気だったよ。

何でも自分でする夫(嫁要らずとも)、コインランドリーで洗濯するわと洗濯グッズも持っていってたけど、とてもむりだった。入院二日めはもう、横たわるだけ。

こんなにしんどいなんて聴いてないわ、て。


髪は10日過ぎたらいきなり抜けた。

はげたとこは火傷みたい。

 

がんばって食うわ。うん、がんばれ。(がんばらなくていいけど、がんばれと返す)

 

そしてわたしもな。