人は嫌なことやストレスがかかると
①闘う②耐える③避ける④逃げるかのいずれかを選ぶ。
受講者に女性のY氏がいた。
Y氏は部下の嫌な面をあら捜ししては、
深く関わらないようにマネジメントしてきた。
無意識的な行為で、Y氏は気づくことがなく、
上司からは部下に関心がないという指摘があった。
Y氏がこの行為に気づいたのはSIPへの参加だった。
その時の感想は、
「無意識的に人の嫌な点を探していたことに気づいてびっくりした。その改善具体策を実践して感じることは、行動や態度を変えると気持ちも前向きになってきたこと。意識して部下の長所を探そうとすれば、部下の良い点が見えてくる。あの人にもこんな良い所があったのだと思うと嬉しくなった。また、明るい態度で、相手のことを思って丁寧に話をすれば、相手もそれに応えてくれ、気持ちよくコミュニケーションができた」
との内容だった。
この感想を聞いたとき、
「改善しなければいけないから実行した」
と、他人から指摘されたので強制的に改善したとも取れた。
そこで、更に詳しく聞いてみるとそうではなかった。
5人の部下全員に、細やかなところまで心配りをしていたのだ。
また、抽出された他の具体策も全て実践していた。
「素直」なのです。
指摘されたことを「そうだ」と納得すればすぐ行動に移す。
自分の考えをしっかり持っていてもそれに固執しない。
柔軟性がある。
自分の無意識に気づき、それをすぐに修正する。
このような人は多くはいない。
別の感想では、
「自分の問題点は部下を避けるという結論に至るとは思っても見なかった。ですが、一旦問題点が見えると、自分の理想の姿が少しずつ思い描くことができるようになりました。次は課題解決のために具体策を日々やっていきます」
と述べられた。
冒頭に書いた
人は嫌なことやストレスがかかると
①闘う②耐える③避ける④逃げるかのいずれかを選ぶ。
Y氏はストレスがかからないように③を選んでいた。
SIP振り返りでは、
「問題と分かれば、避けず、囚われず・メタ認知する」だった。
この三つの観点をもって、
問題を認識したときはその問題から逃げることなく真正面から捉え、
かつ問題に縛られないよう柔軟に、かつ客観的に捉え対処していくと決意。
真面目なY氏は、1ヶ月で「部下に関心がない」という問題点を改善され、
「SIPで自分が見え、より良い人生を過ごせる機会が増えた」とのことでした。