投資ルールは、決めるだけでは実際の成果にはつながりません。

重要なのは、決めたルールを実際の投資行為の中で遂行し、その結果を検証できる状態にすることです。

そのためには、「ルールを守る」という意識だけに頼るのではなく、投資の流れそのものにルールを組み込んでおく必要があります。

ルールを「投資前・投資中・投資後」に分ける

投資ルールを実際の行動につなげるためには、投資行為を三つの段階に分けて考えると整理しやすくなります。

投資前:判断条件を決める
投資中:決めた条件に従って行動する
投資後:結果と行動を検証する

重要なのは、それぞれの段階で「何をするのか」を具体的にしておくことです。

① 投資前|判断条件を決める

最初に行うのは、投資する前に判断条件を決めることです。

たとえば、

「損失を大きくしない」

だけでは、実際の行動基準としては十分ではありません。

投資する前に、

  • どの条件で買うのか

  • 投資金額はいくらにするのか

  • どの条件になったら撤退するのか

  • どの条件で利益を確定するのか

を決めておきます。

つまり、相場が動いてから判断する項目を減らしておくということです。

投資ルールを「考え方」から「行動条件」に変えることが、遂行の第一歩になります。

② 投資中|新しい判断を増やさない

投資を開始した後は、事前に決めた条件と現在の状況を照合します。

ここで重要なのは、価格が動くたびに新しい判断基準を追加しないことです。

たとえば、事前に決めた撤退条件に達したのであれば、原則としてその条件に従って行動する。

しかし、判断を変更するのであれば、

「何を根拠に変更したのか」

を記録できる状態にします。

これによって、当初のルールに従った取引と、途中で判断を変更した取引を区別できるようになります。

③ 投資後|利益・損失と、ルールの遂行を分けて確認する

取引終了後は、利益・損失だけで評価しません。

確認するのは、

「結果はどうだったか」

と、

「事前に決めたルールを遂行できたか」

の二つです。

たとえば、

利益が出た + ルールを守った
利益が出た + ルールを変更した
損失が出た + ルールを守った
損失が出た + ルールを変更した

では、それぞれ検証すべき内容が違います。

利益が出ても、ルールを変更した取引であれば、その変更が妥当だったのかを確認する必要があります。

反対に損失が出ても、ルールどおりの取引であれば、一回の損失だけを理由にルールを変更するのではなく、一定の取引結果を蓄積して検証します。

④ 検証|ルールを改善する

投資ルールは、実際の取引結果をもとに改善していきます。

ここで、

ルールを決める
↓
投資する
↓
結果を記録する
↓
ルールどおり行動できたか確認する
↓
一定期間・一定回数の結果を検証する
↓
必要であればルールを変更する

という循環ができます。

重要なのは、「取引中にルールを変更すること」と「取引後の検証によってルールを改善すること」を分けることです。

ルールを守ることを、意志の強さだけに頼らない

ルールを遂行できない場合、「次は必ず守る」と考えるだけでは、同じことが繰り返される可能性があります。

そこで、意志ではなく仕組みを変えます。

たとえば、投資前に「エントリー条件・投資金額・撤退条件・利益確定条件」を記録する。

投資中は、その記録と現在の状況を照合する。

投資後は、「利益・損失」と「ルールを遂行できたか」を別々に記録する。

これだけでも、

決める → 実行する → 記録する → 検証する → 改善する

という投資行為の流れが明確になります。

まず一つから始める

すべての投資ルールを一度に管理する必要はありません。

たとえば次の投資から、

「投資する前に、エントリーの前提、並びにエントリー価格の条件を一つ書いておく」

ことから始めることができます。

そして取引終了後に、

「その条件どおり行動したか」

を確認する。

投資ルールを遂行するということは、意志の強さだけで自分を管理しようとしない方がよいと思います。

判断条件を事前に決め、実際の行動を記録し、その結果を検証できる仕組みをつくり習慣化することです。

この繰り返しによって、投資ルールは単なる知識から、実取引に使える判断基準へ変わっていきます。

 

※当ブログに掲載するオリジナルの文章・画像等の無断転載・複製・転用はご遠慮ください。