こんにちは。
前回の記事では、
「投資で成果を出すために、本当に大切なこと」
について書きました。
知識や情報を持っているだけではなく、
自分で考える → ルールを決める → 遂行する → 結果を検証する → 改善する
この繰り返しによって、自分なりの投資の再現性を高めていく。
そして、その過程では「投資家自身の心理」が大きく影響する。
そんな話をしました。
今回は、その中でも私が大切だと考えている、
「予想しない」という投資判断
について書いてみたいと思います。
明日、相場は上がると思いますか?
投資をしていれば、相場の先を考えるのは自然なことです。
「日経平均はここから上がるのか?」
「米国株はまだ上昇するのか?」
「為替は円高になるのか、円安になるのか?」
「この株は、そろそろ反発するのではないか?」
私自身も相場を見る以上、これからどう動く可能性があるのかは考えます。
ニュースも見ます。
経済環境も考えます。
チャートも見ます。
では、それなのになぜ、
「予想しない」
ことが大切だと考えるのでしょうか。
「予想しない」は、「考えない」ということではない
ここは、とても大切なところです。
私が考える「予想しない」とは、
相場を分析しないことでも、将来について何も考えないことでもありません。
問題にしたいのは、
「自分の予想は正しい」という前提で投資判断をしてしまうこと
です。
例えば、
「ここから上がるはずだ」
と考えて株を買ったとします。
ところが、実際には株価が下がり始めた。
本来であれば、事前に決めたルールに従って対応すべき場面かもしれません。
しかし、
「いや、ここから戻るはずだ」
「この会社の業績は悪くない」
「市場が間違っているだけだ」
と考え始める。
気がつけば、
相場を見て判断しているのではなく、自分の予想が正しいことを証明しようとしている。
こうなると、投資判断に自分自身の感情が入り始めます。
人は、自分の予想に都合のいい情報を探してしまう
「上がる」と思っているとき。
上昇を支持するニュースを見ると、
「やっぱり自分の判断は正しい」
と思います。
反対に、自分の予想に都合の悪い情報が出てきても、
「これは一時的なものだろう」
と考えてしまう。
損失が出ていても、
「ここで売ったら損失が確定してしまう」
「もう少し待てば戻るかもしれない」
と考える。
これは、特別なことではないと思います。
投資をする以上、
期待、欲、恐怖、不安、損をしたくないという感情
は、どうしても生まれます。
だからこそ、自分の相場観や予想に強く執着すると、その感情が投資判断を変えてしまう可能性があります。
相場は、自分の予想とは関係なく動く
当たり前のことですが、相場は私たちの予想に合わせて動いてくれるわけではありません。
どれだけ調べても、
どれだけ考えても、
どれだけ自信があっても、
想定とは違う方向へ動くことがあります。
投資で難しいのは、予想が外れることそのものではありません。
私はむしろ、
「予想が外れたときに、どう行動するのか」
のほうが重要だと考えています。
予想が外れたことを認められず、そのまま持ち続けるのか。
感情的になって、さらに投資額を増やすのか。
それとも、
「自分が考えていたシナリオとは違った」
と判断して、事前に決めたルールに従って対応するのか。
ここに大きな違いが出てくると思います。
「当てる」から「対応する」へ
相場の先を正確に当て続けることができれば、それに越したことはありません。
しかし、将来の相場を毎回正確に予想し続けることは簡単ではありません。
だから私は、
「相場を当てること」よりも、「相場がどう動いても対応できること」
を大切にしています。
例えば、
「上がる」と決めつけるのではなく、
「上がったらどうするのか」
「下がったらどうするのか」
「想定していた範囲を超えたらどうするのか」
をあらかじめ考えておく。
つまり、一つの未来を当てにいくのではなく、
複数の可能性を考え、それぞれにどう対応するのかを決めておく。
この考え方です。
そのために「ルール」が必要になる
前回の記事でも書きましたが、ここで重要になるのが投資ルールです。
相場が自分の想定通りに動いているときは、ルールを守ることはそれほど難しくないかもしれません。
難しいのは、
相場が自分の想定とは違う方向へ動いたときです。
「もう少し待ちたい」
「ここで売りたくない」
「きっと戻る」
「せっかくここまで利益が出たのだから、もっと取りたい」
こうした感情が出てきたときに、
事前に決めたルールを遂行できるか。
私は、ここが非常に重要だと思っています。
ルールとは、未来を当てるために作るものではなく、
未来が自分の想定とは違ったときにも、一定の基準で行動するために必要なもの
とも言えるのではないでしょうか。
予想が当たったかではなく、「どう対応したか」
投資を振り返るときにも、
「予想が当たった」
「予想が外れた」
だけで評価しないことが大切だと思います。
例えば、予想が外れて損失が出たとしても、
事前に決めたルールに従い、想定した範囲の損失で終えることができた。
これは、結果だけを見れば「負け」かもしれません。
しかし、投資のプロセスとして考えれば、
決めたルールを遂行できた
という重要な結果が残っています。
反対に、
予想が当たって大きな利益が出たとしても、
ルールを無視し、たまたま利益になっただけかもしれない。
その経験を「自分の判断は正しい」と捉えてしまえば、次の投資で大きなリスクを取ることにつながる可能性もあります。
だからこそ私は、
「予想が当たったか」ではなく、「その状況に対してどう判断し、どう行動したか」
を見ることが大切だと考えています。
「予想しない」という考え方
ここまで書いてきたように、私が考える「予想しない」とは、
何も考えずに投資することではありません。
むしろ逆です。
相場について考える。
情報を集める。
複数の可能性を考える。
その上で、
「自分の予想が正しい」という前提を持たない。
そして、実際の相場の動きを見ながら、あらかじめ決めたルールに基づいて対応する。
私は、この姿勢が投資家自身の感情に左右されにくい判断につながると考えています。
予想することより、対応すること。
当てることより、決めたことを遂行すること。
それを繰り返し、結果を振り返り、必要であればルールを改善していく。
前回書いた「再現性」という考え方にも、ここでつながってきます。
長く相場に向き合うために
投資では、一回の判断ですべてが決まるわけではありません。
利益が出ることもあれば、損失が出ることもあります。
予想が当たることもあれば、外れることもあります。
大切なのは、一回一回の予想に一喜一憂するのではなく、
その結果を次の判断につなげていくこと。
そして、長く相場に向き合い続けることだと思っています。
そのためには、
「どうすれば利益を大きくできるか」
だけではなく、
「どうすれば大きな損失を避け、市場から退場せずに投資を続けられるのか」
という視点も必要になります。
次回は、この続きとして、
「投資で勝つことより、『市場から退場しない』ことを考える」
というテーマについて書いてみたいと思います。
投資をされている方にとって、何か一つでも参考になることがあれば嬉しいです。