・故障の原因は

 

ヒュース「しかしこいつの故障原因は何だったんだ?」

 

ハル「おや?ヒュース、故障警報文などを見ていなかったのですか?」

 

ヒュース「あのときは機体を制御するのだけで精一杯だったからな」

 

ハル「なるほど」

 

ヒュース「ハルは知ってるのか?」

 

ハル「もちろんです。お聞きになりたいですか?」

 

ヒュース「そうだな故障原因くらいは知っておきたいな」

 

ハル「わかりました。この機体S-90Sx通称”ジオソード”の故障原因はエンジントラブルです」

 

ヒュース「エンジントラブル?」

 

ハル「そうです。ジオソードのエンジン内制御パーツが何かしらの不具合を起こし機能停止状態になったと推測されます」

 

ヒュース「でも定期的なメンテナンスは軍がちゃんと行ってたしなんで急に」

 

ハル「いえ、このS-90Sxここ最近になり各所のトラブルが多発していたようです。

エンジン以外にも制御翼の軽微な不具合、急な計器類の停止、

それ以外の故障も多数あったと。どちらも死傷者が出るものではなかったとのことです」

 

ヒュース「じゃあ俺は欠陥品のトラブルでこんな目にあったのかよ!」

 

ハル「そういうことになります」

 

ヒュース「―――――くぅっっ~~~!!!ハル!そういう情報はもっと早く教えてくれないとなっ!!」

 

ハル「私は命令がない限りは情報を伝えないようプログラミングされていますので」

 

ヒュース「――――クソっ!これだから機械は嫌なんだよ!」

 

・凶暴な星

 

ヒュース「ハァッ・・・・・・ハァッ・・・・・・!なんだよ今の狼みたいな生き物はっ!」

 

ハル「推測するにこの星の原生生物でしょう」

 

ヒュース「それはわかってる。でもなんであんな凶暴なんだ!?俺が知ってる狼よりも一二回りも大きかったし・・・・・・」

 

ハル「この安定した環境が原因で生まれたとは考えられませんね。恐らくあの生物の元からの基質なのではと」

 

ヒュース「となると他の原生生物はこんな凶暴じゃない種類もいるってことなのか?」

 

ハル「わかりません。もう少しこの星の状況を調査しないといけません」

 

ヒュース「・・・・・・原住民があの狼みたいに凶暴じゃないことを祈りたいぜ」