29枚目
君の家で
赤ちゃんをどうするのか
という話し合いの結果を
俺と君は聞かされたよな
パパ「やっぱり産まされへん
まず体が心配やし
お前ら2人では
子どもは育てられへん
俺だっておろさせるのは
親としても医者としても
ほんまに苦しいし辛い
中絶は体に負担がかるし
でもそれ以上に精神的に
深い傷が残されてしまう
だから中絶するまでは
2人で一緒に過ごせ
けどおろしてからは
もう会うことは許さん」
こうして赤ちゃんを
産むことは許されなかった
俺たちは
もう受け止めるしかなかった
そして中絶手術する日は
1週間後の9月15日に決まった
9月15日以降は
俺たちは会えないことになった
でも年に1回9月15日だけは
君と会っていいことになったよな
それを聞いた君は
俺の隣で泣いていた
そして
俺は君を抱き抱えて
俺たちは君の部屋に戻った
君「あっくんー
なんで産んだらアカンの?
なんで産んだらアカンの?
なぁ?なんでなんさ(涙)」
君は俺の胸元で
俺を叩きながら泣き叫んだ
この時
俺はぎゅって君を抱きしめて
君を慰めてあげないと
彼氏としていけなかった
けど
家でも学校でも
ずっと白い目で見られてた俺は
精神状態がもうボロボロで
そんな余裕がなかった
気付いた時には
もう君を殴っていた
俺「俺だってわからんわ
俺だって一生懸命頼んだわ
でも認められへんかってん
俺だって泣きたいし
俺だって赤ちゃん産みたかった」
気付いたら
君を殴りながら
俺は涙を流していた
殴り終えた俺は
泣き続ける君をほっといて
自分の家に帰った
正気に戻った俺は
何てことをしてしまったんだ
と自分に腹が立った
謝りに行こうとしたけど
俺は行けなかった
その時
ブゥイーンブゥイーン
君からの電話だった
俺「もしもし」
君「あっくん...」
俺「何も言わんでいいよ
ほんまごめんな
最後の最後まで最低な彼氏で
でもな残りの1週間
お前の最高の彼氏になる
絶対なるからな
だから泣くのは今日で終わり
明日からは
2人で...違うわ3人で
前みたいにいっぱい笑お」
君「うん.ありがとう(涙)」
俺「もう泣くなよー(笑)」
この時も泣きそうになった
でも泣いたらアカンって思った
俺が最後の1週間くらい
君を引っ張っていかなアカン
って思ったから
だから
俺は必死に笑った
次の日から
俺たちの最後の1週間が
始まりを告げた...
つづく