Nmode最新のD/Aコンバーター。

と言っても、既に廃番となっております。 

発売は2018年、定価は240,000円(税抜)でした。



 本機はNmode創業10周年モデル第五弾として発売されたものですが、ベースモデルがあり、前年の2017年に発売されたX-DP10の弟機に当たります。と言っても性能を落としたモンキーモデルなどではなく、ヘッドフォンアンプとDDコンバーター機能を省いた機能特化型で、DAC性能を落とさずに10万円ほどのプライスダウンを実現させた超お買い得モデルです。しかもプリアンプ部はそのまま‼️

お陰でX-PM7 mkⅡをパワーアンプとして使えます。



 と言うのも、プリメインアンプのX-PM7 mkⅡですが、以前からパワーアンプ部に対してプリ部の弱さが指摘される一方、X-DP7はD/Aコンバーターにも関わらずそのプリアンプ部のクオリティの高さに定評があったためです。


 最初に聴いたのは、X-DP7をDACとし、X-PM7 mkⅡをプリメインアンプとして使った場合。この時、X-DP7の出力レベルは可変できるので両者のプリ部の出来が直接比較出来るのですが、X-DP7の方がボリュームを変化させた時の滑らかさが勝ります。

 次いで、X-PM7 mkⅡをパワーアンプとし、X-DP7をプリアンプとして使うとボリュームの滑らかさに加えてノイズレベルが下がり、音の解像度や分離感が上がり音場空間もさらに広がって聴こえます。


 一方、肝心のDACとしての性能ですが、44.1kHzの入力に対してPCMは705.6kHz、DSDでは5.6MHzのアップサンプリングのみとなるのですが、やはりうしお的にはPCMの方が音場が広くアクティブで好み。しかし、外部クロックを入れてもそれ以外のアップサンプリングは不可なのが残念なところ。


 

その点、X-CD3なら44.1KHz~192KHzのワードクロック、11.2MHz~49.1MHzのスーパークロックまで受け付けるので、44.1kHz, 16bitのCD規格の音源に限定するならば、こちらの方が遊べて面白い。

 この時、X-CD3からX-DP7へはRCAケーブルで接続、X-DP7からX-PM7 mkⅡへはXLRケーブルで接続しています。


 まぁ何はともあれ、X-DP7を介せばX-PM7 mkⅡの世界が一段と広がり、44.1kHz, 16bitのCD規格が如何に秀逸か、そこに最小公倍数的な摂理が感じられて導入して本当に良かったとうしおは思うわけです。(もちろん、クロック導入は必須ですが。)

 ただ残念なのは、Roonの登場によりこの44.1kHz, 16bitの世界の探究が終わりそうなこと。最後にSOULNOTEのC-1にクロック入力を付けたCDプレーヤーが出て欲しいのですが、TEACがCDピックアップドライブユニットの生産から撤退したいま、それも期待薄。ナウシカの世界のように、ヤフオクとかで遺物を発掘して行くしかないのかも知れません。


慣らし中


と言っても中古なので、あまり必要ない筈。



CDプレーヤーから44.1kHzのデジタル信号を入力、705.6kHzにアップサンプリングする一方、マスタークロックジェネレーターから44.1kHzのワードシンクを受け入れてます。

アップサンプリングは5.6MHzのDSD変換も可能なのですが、うしおとしてはPCMの方が好み。



X-DP7はD/Aコンバーターなのですがデジタルだけでなく豊富なアナログ入力も備え、プリアンプとしても使えるのが売りの一つ。

取り敢えず音を出すことに成功したので、次はそこら辺も。

久々にdc1.0をセット。


本機は鈴木氏が日本マランツからSOULNOTEに移籍して初めて発表した作品で、殆どのオーディオ広告誌が無視せざるを得なかったほどの衝撃的なデビューを飾りました。(高い広告料を払ってくれるメーカーの製品が売れなくなるからね。)


今から20年近く前の作品ですがダイナミックなサウンドで、いま聴いても惹き込まれるものがあります。確かにスピード感や解像度、位相の良さなどと言ったオーディオ的指標では今ではエントリークラスでも実現できていますが、音に宿る魂の熱さは比べようが無いですね。



でも、クロックチューンはしてみたくなります。


本機を例えるなら、やはりF-4EJ ファントムⅡかな。思い出す度に胸が熱くなります。

400VAと云うアンプクラスの大容量Rコアトランスを搭載するだけあって、天板もアッツ熱です。